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ドローン免許取得の国家資格試験の実技内容や受験料の金額は?

今回、国交省より公開された二等無人航空機操縦士実地試験実施細則 回転翼航空機(マルチローター)の情報を元にドローンの国家試験とはどのような内容なのか確認してみたと思います。
ここで紹介するのはドローンスクールでの内容ではなく、試験場へ行って一発試験を受ける際の内容をお伝えします。

もくじ

ドローン国家試験の構成

1等、2等の試験は共に、身体検査と学科試験と実地試験において行われます。

身体検査

視力や色覚、聴力、運動能力などの測定を行います。
自動車運転免許証など公的免許証の提出などで代用することも可能。一等資格(25kg以上)は医師の診断書が必要。

学科試験

学科試験には一等資格と二等資格の2種類があります。一等資格は複雑な計算問題も出される予定で難易度が一気に高くなっている印象です。下に詳しく解説した関連記事のリンクを貼っておきます。

実施方法:全国の試験会場のコンピュータを活用するCBT
形式:三肢択一式 (一等:70問 二等:50問)
試験時間:一等資格:75分、二等資格:30分
有効期間:合格後2年
※一発試験を受ける場合は事前に学科試験に合格している必要があります。合格後、有効期間が2年ありますから、その間に実技試験にパスすれば免許を取得することができます。

「無人航空機の飛行の安全に関する教則 」
https://www.mlit.go.jp/koku/content/001520517.pdf

操縦ライセンス制度学科試験(二等)サンプル問題
https://www.mlit.go.jp/common/001493224.pdf

操縦ライセンス制度学科試験(一等)サンプル問題
https://www.mlit.go.jp/koku/content/001520518.pdf

実地試験

100点の持ち点からの減点式採点法で終了時に70点以上なら合格
(一等資格は一等用の実地試験で80点以上で合格)

実地試験は大きく分けて一等と二等があります。
そして、それぞれに限定項目が設けられています

  • 25kg以上の機体
  • 夜間飛行
  • 目視外飛行

基本免許だけですと、この3つの限定は解除されていませんので、追加で試験を受ける必要があります。

一等無人航空機操縦士実地試験実施細則 回転翼航空機
https://www.mlit.go.jp/common/001516516.pdf

二等無人航空機操縦士実地試験実施細則 回転翼航空機
https://www.mlit.go.jp/common/001516517.pdf

無人航空機操縦者技能証明の申請に係る手数料の案

まだ「案」の段階ですが、国家資格であるドローン免許取得に関する手数料の案が出ていますのでご紹介します。
案の段階ですから変更があるかもしれません。
想像よりも結構お高い値段になっている印象です。
スクールで実地試験を免除することも可能ですが、スクールの場合ですと、この金額+講習料+αになります。
現在の案ですとドローンに関しては一等、二等共に同じ金額になっています。

スクロールできます
基本基本+夜間基本+目視外基本+夜間+目視外
回転翼航空機
(マルチローター)
(最大離陸重量25キログラム未満)
約2万円約4万円
(約2万+約2万)
約4万円
(約2万+約2万)
約6万円
(約2万+約2万✕2)
回転翼航空機
(マルチローター)
約4万円
(約2万+約2万)
約6万円
(約2万+約2万✕2)
約6万円
(約2万+約2万✕2)
約8万円
(約2万+約2万✕3)

二等無人航空機操縦士実地試験 具体的な試験内容

身体検査や学科試験は別記事にしますので、今回はドローンの国家試験の実地試験内容について具体的な中身を確認していこうと思います。大きく分けて以下のような流れになります。
限定項目(25kg以上の機体、夜間飛行、目視外飛行)に関しては省略しています。

  • 机上試験
    • 飛行計画の作成
  • 口述試験(飛行前点検)
    • 作動前の機体点検
    • 飛行空域及びその周辺の確認
    • 作動点検
  • 実技試験(正常時の基本飛行)
    • スクエア飛行
    • 8の字飛行
  • 実技試験(異常事態の発生時の飛行)
    • 異常事態における飛行
  • 口述試験(飛行後の点検と記録)
    • 飛行後点検
    • 飛行後の記録
  • 口述試験(事故、重大インシデントの報告)
    • 事故及び重大インシデントの説明

机上試験

実技試験での最初は実技ではなくペーパーテストのようですね。最初に以下のように飛行計画の作成についての机上試験が行われるとのこと。航空法が理解できているか、安全確保や事故の予防が出来るか。機体の特徴や自動飛行機能の理解などが問われる試験とのこと。

【飛行計画の作成】
試験員より昼間の目視内、立入管理措置が講じられた条件での模擬飛行計画を提示し、飛行計画の作成において留意が必要な事項について、受験者が理解しているかどうかを判定可能な質問を行い、答えさせる。

(目的) 立入管理措置が講じられた昼間かつ目視内の飛行に必要な知識を有するかどうかを判定する。

◎判定基準
1. 誤答なく、必要な事項について留意できることを示す回答であること。
2. 所定の制限時間以内に回答できること。

◎留意事項(例)
(1)航空法等の遵守
(2)安全確保、事故の予防、緊急時の対応
(3)機体の使用の条件、限界事項
(4)自動飛行機能の設定(自動飛行する経路、危機回避機能の設定等)

口述試験(飛行前点検)

最初のペーパーテストが終了すると次は口述試験。試験官の質問に対して口頭で答えるテストです。ここでは以下の3つの項目について試験が行われます。試験官から点検項目が伝えられ、その点検結果を口頭で答える内容のようです。
・作動前機体点検
・飛行空域及びその周辺の確認
・作動点検

【作動前の機体点検】
作動前の機体の点検項目を受験者に示し、受験者に点検結果を答えさせる。

(目的) 飛行前の点検を適切に行うことができるかどうかを判定する。

◎判定基準
点検の漏れ又は誤りがなく、正確な点検を行うことができること。

点検項目(例)
(1)各機器が確実に取り付けられているか。(ネジ、コネクター等の脱落やゆるみ等)
(2)機体プロペラ、フレーム、機体識別票等)の外観に損傷、ゆがみ等がないか。
(3)燃料の搭載量又はバッテリーの残量は十分か。
(4)送信機の操縦モード設定は意図したモードか。

【飛行空域及びその周辺の確認】
飛行空域及びその周辺の確認事項を受験者に示し、結果を答えさせる。

◎判定基準
確認の漏れ又は誤りがなく、正確な確認を行うことができること。

確認事項(例)
(1)飛行空域及びその周辺の状況に問題はないか。
(2)航空法等の違反はないか。
(3)必要な許可証又は承認証を携帯しているか。
(4)操縦者の体調等に問題はないか。
(5)気象状況に問題はないか。

【作動点検】
作動点検に関する事項を受験者に示し、機体及び送信機を作動させて点検させ、その結果を答えさせる

◎判定基準
詳しい記述なし

作動点検(例)
(1)機体の電源投入時に、送信機が起動済みであるか。
(2)発動機やモーターに異音がないか。
(3)機体と送信機の通信が正常であるか。
(4)リモートID機能の作動が正常であるか(リモートID非搭載機の場合は、リモートIDが正常に作動していると仮定し、リモートIDが正常に作動している旨の点呼を行う。)。
(5)機体を離陸地点直上でホバリングさせた状態で、ラダー、エルロン、エレベーター、スロットルの操作を行い、機体が正常に作動するか。 (作動点検に関する事項の確認後、機体を着陸させる。)

実技試験(正常時の基本飛行)

ペーパーテスト、口頭での試験が終了し、やっと本当の実技試験内容に入ってきます。
ここではスクエア飛行と8の字飛行の実技が問われます。
2等の場合はGNSSとビジョンセンサーがONの状態で行われますから風の影響はさほど受けないですね。きっちりとライン取りが出来るかが勝負です。

(目的) 立入管理措置が講じられた昼間かつ目視内の飛行に係る基本的な操縦能力を有するかどうかを判定する

【スクエア飛行】
(1)GNSS ON、ビジョンセンサーONの状態で機首を前方にむけて離陸を行い、高度3.5メートルまで上昇し、5秒間ホバリングを行う。
(2)試験員が口述で指示する飛行経路及び手順で直線上に飛行する。機体の機首は常に進行方向を向いた状態で移動をする。
(3)移動完了後、着陸を行う。

◎判定基準
1. 試験員の指示通りの飛行経路及び手順であること。
2. 所定の飛行経路を維持でき、飛行経路から1.5メートル以上逸脱しないこと。
3. 操作は柔軟円滑であり、急激な操作を行わないこと。
4. 飛行経路及び高度が大きくふらつかないこと。
5. 適切な速度を保つことができること。
6. 所定の範囲で、安定したホバリングを行うことができること。
7. 所定の範囲に安全な着陸を行うことができること。
8. 所定の制限時間以内に、飛行を完了させること。

【スクエア飛行】 引用元:二等無人航空機操縦士実地試験実施細則 回転翼航空機

【8の字飛行】
(1)GNSS ON、ビジョンセンサーONの状態で機首を前方に向けて離陸を行い、高度1.5メートルまで上昇し、5秒間ホバリングを行う。
(2)機体の機首を進行方向に向けた状態での8の字飛行を、連続して二周行う。
(3)8の字飛行完了後、着陸を行う。 円直径は約5メートルとする

◎判定基準
1. 試験員の指示通りの飛行経路及び手順であること。
2. 所定の飛行経路を維持でき、飛行経路から 1.5 メートル以上逸脱しないこと。
3. 操作は柔軟円滑であり、急激な操作を行わないこと。
4. 飛行経路及び高度が大きくふらつかないこと。
5. 適切な速度を保つことができること。機体を停止させて旋回させることがないこと。
6. 所定の範囲で、安定したホバリングを行うことができること。
7. 所定の範囲に安全な着陸を行うことができること。
8. 所定の制限時間以内に、飛行を完了させること。

【8の字飛行】 引用元:二等無人航空機操縦士実地試験実施細則 回転翼航空機

実技試験(異常事態の発生時の飛行)

実技試験の2つ目は異常事態における飛行ということで、先ほどはGNSSとビジョンセンサーがONでしたが、今度は両方ともにOFFの状態での飛行になります。スクエアや8の字飛行ではなく左右の直線飛行にとホバリングが出来るかの試験になります。

(目的) 立入管理措置が講じられた昼間かつ目視内の飛行において、機体の水平方向の位置安定機能に不具合が発生した場合においても、安全な飛行の継続及び着陸ができる技能を有するかどうかを判定する。

【異常事態における飛行】
(1)GNSS OFF、ビジョンセンサーOFFの状態で機首を前方に向けて離陸を行い、高度3.5メートルまで上昇し、5秒間ホバリングを行う。
(2)試験員が口述で指示する飛行経路及び手順で直線上に飛行する。機体の機首は常に前方を向いた状態で側方への移動を行い続ける。
(3)試験員からの緊急着陸を行う旨の口述指示があり次第、最短の飛行経路で指定された緊急着陸地点に着陸を行う。

◎判定基準
1. 試験員の指示通りの飛行経路及び手順であること。
2. 所定の飛行経路を維持でき、飛行経路から1.5メートル以上逸脱しないこと。
3. 操作は柔軟円滑であり、急激な操作を行わないこと。
4. 飛行経路及び高度が大きくふらつかないこと。
5. 適切な速度を保つことができること。
6. 所定の範囲で、安定したホバリングを行うことができること。
7. 所定の範囲に安全な着陸を行うことができること。
8. 所定の制限時間以内に、飛行を完了させること。

【異常事態における飛行】 引用元:二等無人航空機操縦士実地試験実施細則 回転翼航空機

口述試験(飛行後の点検と記録)

ドローン操作の実技試験後は飛行後の点検と記録に関しての口述試験になります。
飛行前にも安全点検等で口述試験がありましたが、今度は飛行後にしっかり点検と記録が出来るかのテストになります。

(目的) 飛行後の点検と記録を適切に行うことができるかどうかを判定する。

【飛行後点検】
飛行後の点検項目を受験者に示し、点検結果を答えさせる

◎判定基準
点検の漏れ又は誤りがなく、正確な点検を行うことができること。

点検項目(例)
(1)各機器が確実に取り付けられているか。(ネジ、コネクター等の脱落やゆるみ等)
(2)機体(プロペラ、フレーム、機体識別票等)の外観、損傷、ゆがみ等がないか。
(3)各機器の異常な発熱はないか。
(4)機体へのゴミ付着等、そのほかの外観異常はないか。
(5)操縦時に異常はなかったか。特に、発動機やモーター、機体と送信機の通信、機体の制御に異常はなかったか。

【飛行後の記録】
実技試験の飛行後に、飛行日誌(飛行記録、日常点検記録又は点検整備記録)に記載する内容を口述で答えさせ、又は所定の様式に記述させる。

◎判定基準
記載の漏れ又は誤りがなく、正確な記録を行うことができること。

口述試験(事故、重大インシデントの報告)

そして、最後に事故や重大インシデントが発生した際の対応について問題がないかのテストが行われ終了となります。

(目的) 事故、重大インシデント発生時の報告と対応について、適切に行うことができるかどうかを判定する。

【事故及び重大インシデントの説明】
事故及び重大インシデントに該当する項目、及び事故等が発生した場合の対応について問い、口述又は所定の様式への記述により説明させる。

◎判定基準
説明の漏れ又は誤りがなく、正しい説明を行うことができること。

実際に受験した感想(準備中)

いかがだったでしょうか。
これが基本の試験内容になります。これにプラスして目視外飛行や夜間飛行に関しての免許を取得する場合は、目視外飛行と夜間飛行に関しての試験を追加で受験することになります。
12月からは実際に一発試験が受けられるようになりますから、受けた後に更に詳しく書こうと思っています。
ドローンの操縦技術はもちろんのことながら、安全確認の部分が肝になっているかと思います。自動車免許でも運転技術だけでなく安全確認は絶対ですからね。いくら運転が上手くても安全確認が不十分であれば不合格になりますし。

100点の持ち点からの減点式採点法になります。全ての項目が対象になります。2等の場合は終了時に70点以上なら合格。1等は更に難しい実技試験で合格は80点以上になります。

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この記事を書いた人

Nickname : Orca   
Gender : man 
My job : Photographer,Drone Pilot

CERTIFICATION
アドビ認定Photoshopエキスパート(ACE)
JUIDA無人航空機操縦士
第二級陸上特殊無線技士

写真やドローン関連を中心に気になる情報を備忘録として書いております。
d.bibouroku@gmail.com

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