災害時の断水などの非常用生活用水の備蓄に雨水タンクを設置
災害時用の防災備蓄はされていますか。
一般的に3~5日分の食料や水は各家庭で用意するように呼びかけられています。
しかし実際の災害発生現場へ取材にいくとトイレを流すための水が十分に確保されておらず困っているという話をよく聞きます。
飲料水は配給もあり備蓄もあるので比較的何とかなってもトイレを流せないとなると困ります。
災害取材に行くたびに生活用水の必要性を実感するんですね。
2019年9月8日~9日にかけて首都圏を襲った台風15号では千葉県内で停電が約60万戸発生し断水も約8万戸で発生したようです。
台風被害でこれだけの状況ですから更に広範囲の被害が予想される首都直下型地震などでは自治体の助けが来るまで待てないことも予想できます。
大地震では水道管が損傷するなどして水の供給がストップすることがあり、停電ですと浄水場がダウンしてまう場合や地域に水道水を供給する送水ポンプが停止し給水が停まってしまうことがあります。
ということで自宅には雨水タンクを設置しています。
こんな感じです。
DIYで雨水タンクは簡単に設置できます
雨水タンクの設置は非常に簡単。原理は雨といを伝って落ちてくる雨水を分岐して雨水タンクに流すだけなので。
うちに設置している雨水タンクはナント税込み1万円で配送料無料。ホームダムミニという商品で容量は110リットル。最も小型の雨水タンクです。
TOKILABO~節水村~というお店の雨水タンクですが結構売れているようです。安いですからね~。
安いやつなので集水器にゴミ取り用の機能が付いていません。なので自作して雨水をろ過してゴミが雨水タンクへ流れ込まないようにしています。
雨水タンクの設置に関しては非常に簡単で「たてとい」をノコギリでギコギコ切って集水器を取り付けてホースを雨水タンクに繋げるだけ。非常に簡単です。
上の写真の「たてとい」に付いている黒い部分が集水器です。設置時間は10分~15分あれば十分だと思います。
「集水器」とグーグルで打ち込むと色々な種類があることが分かります。チョット価格が高くなりますが集水器にゴミ取り機能がついているものもあります。
私はホームダムミニに付属している集水器をそのまま装着していますが集水器だけゴミ取りが付いているものなど別のものを使っても良いかと思います。
雨水タンクを扱っているメーカーは?
雨水タンクは色々なショップで扱われていますが有名なショップだけ紹介しておきます。
おしゃれな雨水タンクを探しているなら、TOKILABO~節水村~やグローベン株式会社が良いかも知れません。値段の安いものを求めているならTOKILABO~節水村~の「ホームダムミニ」やミツギロンの雨水タンク80Lがオススメです。
雨水のゴミ取りは自作フィルター
話は集水器のゴミ取りの話に戻りますが、わたしの場合はゴミ取り機能を自作しました。
ゴミ取り付き集水器も色々見てみたのですが、集水器だけでゴミを取りきるのは難しいだろうなぁという作りのものばかり。
それならゴミ取り部分は自作した方が安いし、ろ過能力を自分で調整することも可能です。
結果として完成したのが今の形。雨といから流れてくる水をホース内と丸いプラスチック部品内で簡易ろ過しています。
雨の降り始めは屋根の汚れや雨ドイの汚れ、空気中の汚れを沢山含んだ汚い水なんですね。
なので大きな汚れは雨水タンクになるべくなら入れたくない。
葉っぱなどの有機物が入るとタンク内の水が腐りやすくなります。反対に大きなゴミが入らなければ水は腐りにくくなります。
雨水タンク内でボウフラは繁殖する?蚊は?
よく雨水タンクの水は腐るんでしょ?とかボウフラが湧いて蚊が発生して嫌だ。とか聞きますが、かれこれ数年設置していますが腐ったりボウフラが湧いたりすることは無いですね。
しっかりフィルターでろ過して有機物を取り除き遮光してあげれば腐ることもボウフラが湧くこともありません。
既製品の雨水タンクであれば太陽の光が水に届かないようにしっかり遮光対策されています。蓋もしっかり付いていますし心配する必要はないかと。
蓋を付けなければボウフラは間違いなく発生します。蚊も大量発生です。絶対に蓋はしっかりとしましょう。私は念には念を入れて蓋の上にレンガなどの重しをおいてます。
雨水タンク用の自作フィルターろ過
ろ過ボックスに関してはDIYセンターで見つけた部品を流用しています。
ホースの経と大きさがピッタリだったのと濾過用のボックスとしても大きさが希望通りだったので使いました。
これはビニル電線管用の露出用丸形ボックスです。これを濾過装置として使うとは作った方は夢にも思わなかったでしょうね笑
中はこんな風にしてあります。
右側から雨水が流れ込んで丸形ボックス内で濾過されて左側のホースへと水が流れていきます。
丸形ボックス内に入れてあるのはスポンジと熱帯魚飼育で使用するウールマットです。大きなスポンジだけを入れておくという方法でも良いと思うのですが目詰まりが早くなり掃除のメンテナンス頻度が上がってしまうのでスポンジとウールマットにしています。
これを定期的に洗ってあげます。
また、「たてとい」から分岐させて雨水タンクに繋いでいるホース内にはリング濾過材を入れています。
この部分で大きなゴミは集積されます。リング濾過材なのでゴミがある程度溜まっても水の通り道を確保することが可能ですが定期的に洗ってあげないと詰まります。
ご覧の通りヘドロのようなゴミがべったり付着しています。初期雨水は結構汚れているんですよね。大きなゴミの多くは屋根の汚れがほとんどだと思いますが・・・。
丸形ボックス内のスポンジと取り出すとボックスの底にもゴミが沢山。しかしスポンジでボックス出口は塞いでいるので大きなゴミは全てボックス内に貯まるようになっているので安心。
ただこれだけのゴミをしっかり濾過してあげていますので雨水タンク内の水底部分もかなり綺麗です。
完全に遮光されているタンクなので強力なライトで照らさないと水底部分は見ることができませんが定期的にライトで照らして中の汚れはチェックしています。
雨水タンクの使いみちは庭木の水やりと熱帯魚の水交換
また貯めた雨水の活用としては普段はジョウロに入れて庭木に蒔いています。
そしてカルキ抜きをしなくて良いので熱帯魚の水交換時に助かっています。水道水は塩素で殺菌されているので熱帯魚には良くないんです。汚れを除去した雨水は熱帯魚の飼育水としても最適です。
見た感じでは結構綺麗な水なんですよ。
どの程度透き通った綺麗な水なのかをご覧にいれます。
分かりやすいようにプラスチックコップにジャバジャバジャバと。
家庭用浄水器を使った自宅の水道水と並べてみます。
見ただけでは絶対にどちらが雨水なの分かりません。
どちらが雨水だと思いますか???
正解は左側のコップの水が雨水タンクの水です。
見た目は凄い綺麗ですよね。
生活用水としてトイレを流す時に使用可能
ただ飲料水としては使用しませんけどね。腹を壊す可能性が非常に高そうなので・・・。
大地震発生時の断水時や停電時の断水時に生活用水としてトイレを流す用の水としては十分に活用できます。
TOTOの説明によれば断水時にはバケツ1杯分の水を一気流し込んでから、さらに3リットル程度の水を静かに流す方法を推奨しています。
バケツ一杯が6リットル程度とすると一回のトイレで10リットルの生活用水が必要になります。
風呂の水を満水まで貯めておいたとしても20回程度ですね。私の雨水タンクは100リットルですから10回で無くなります。
雨水タンクのメリットは雨が降りさえすればスグに満水になるということです。
夏場のゲリラ豪雨が一回でもあればあっという間に満水です。
また梅雨の長雨の時期も水不足の心配はありません。
断水が長期化した時にこそ威力を発揮するのが雨水タンクです。自然の恵みを感じることの出来る素晴らしいツールだと思います。使った水が雨が降って貯まるのを見ると何だかとっても嬉しくなります。
雨水タンクの水は飲料水として飲用できるのか
飲料水が無くなって雨水しか無かったら最悪飲むことも可能だと思います。
もちろんそのままじゃ無いですよ。
しっかり高度な濾過をした上でです。
使用することは無い!と思いながらもカタダインの高性能浄水器を防災用品として用意しています。これが使うような災害が発生しないことを祈りますが。
このカタダインの高性能浄水器は世界でも認められた高品質なポータブル浄水器です。1928年にスイスで創業した浄水器メーカー世界各国の軍隊や公的機関でも採用されている信頼の浄水器。
私が持っているのはカタダインミニという世界最小レベルの高性能浄水器です。特殊なセラミックフィルターでレジオネラなどの細菌を99.9999%除去。ジアルディアやクリプトスポリジウムなどの原虫類を99.99%除去するそうです。
浄水処理も7000リットル可能ということで安心感があります。
この浄水器で綺麗にした後に水を沸騰させて飲めば非常用の飲料水として何とかなるかなぁと。
そんな事態になってほしくありませんが。
現在、カタダインは更に進化した浄水器になっています。
気になる方はどうぞ。
ここ近年は気象状況が激変し災害も激甚化してきました。それに伴って災害備蓄品として水や食料は自己責任で蓄える時代になってきました。飲料水であれば1人1日3リットルを7日分は用意して欲しいと呼びかける自治体もあります。
生活用水に関しては基本的には風呂の残り湯を使いましょう!というのが基本です。
しかし必ず水を貯めておくのも小さな子どものいる家庭などでは難しいでしょうし、つい寝る前に水を抜いてしまうこともあります。
そう。災害は忘れた頃にやってきます。
そんな時のためにも自分で行える最低限の備えはしておこうと思います。
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