本当に合法?それとも違法? ラジオスレーブで技適取得してても300mも飛ぶのはナゼか
先日購入した、Cactus(カクタス) ワイヤレスフラッシュトランシーバーV6に関するエントリーをいくつか書く中で、Cactus V6は300メートルも電波が届くのに違法じゃないの???という質問を頂きました。
【驚きの電波到達距離! CactusワイヤレスフラッシュトランシーバーV6の実力がハンパじゃなかった! 】
私も電波法に詳しいわけでは無いのですが、既に発売されている技適取得しているラジオスレーブを調べることで答えが得られたので書き残しておこうと思います。
ラジオスレーブをご存知無い方は別として、ラジオスレーブを使っている方の中でも、技適についてご存知無い方もいらっしゃると思います。
簡単に言えば、電波を発するラジオスレーブなどの商品は日本で使用するにあたって技適と呼ばれる技術基準適合証明を得なければいけないことになっています。
技術基準適合証明を得ると技適マークを機器に貼り付けることが出来、そのマークが付いている機器(特定小電力無線機、無線LAN、Bluetooth、UWB無線システム等)は免許不要で使えることが出来て電波法違反になることはありません。
ちなみに私達が使っている携帯電話は技適マークが付いていますが免許が必要です。これは以前知人にも聞いたことがありますが、携帯電話の契約書類は免許申請も兼ねているとのこと。知らない間に携帯電話の免許を取得していたんですね。
ちなみにiPhoneにも技適マークが付いているのってご存知ですか?背面を見ても書いてないですよ。
設定 → 一般 → 情報 → 法律に基づく情報 → 認証 で開いていくと・・・ほら。
さて、話はラジオスレーブに戻りますが、人気の中国製(YONGNUO製など)の各種ラジオスレーブは技適マークが付いているの???
答えはNO.
ほとんどの機器に技適マークが付いていません。
(先日発売されたCactus V6は技適マークがついています)
しかし、中国製のラジオスレーブが日本で売れている理由は技適を取得して既に国内発売されているラジオスレーブよりも非常に安価で電波到達距離も遠く、なおかつ使いやすい為だったりします。
電波到達距離が長いのは日本の電波法を違反しているためで、日本の電波法に則って機器を作った場合には300mも電波が届くはずがないという論調も一部では展開されているようです。
そのため、先日書いたCactus V6を使ってみたら300m離れても使えたという話で電波法違反なのでは?という疑問が出てくるわけですが・・・。
少し調べてみると答えが出てきました。
ラジオスレーブで日本の技適を取得している機器を調べると2.4GHz帯高度化小電力データ通信システム(2400~2483.5MHz)を使用しています。
それでは実際に取得している機器はどの程度の出力で技適を取得しているのか見ていこうと思います。
私が活用していたラジオスレーブ。
RFN-2400-TX |
続いて有名なコメットのこのラジオスレーブ。
COMET RS-Transmitter |
最後にプロフォトのワイヤレスユニット。
Profoto Air Syncワイヤレスユニット |
2.4GHz帯高度化小電力データ通信システム(2400~2483.5MHz)の帯域での空中線電力は10mW(0.01W)以下とのこと。
技適を取得している上の3つのラジオスレーブを比べるとProfoto Air Syncワイヤレスユニットが10mW(0.01W)の出力で最強ですね。
メーカー公表値でも300mと書かれています。既に技適を取得しているラジオスレーブで300mの到達距離というのは非常に分かりやすい例ですね。
先日テストしてみたCactus(カクタス) ワイヤレスフラッシュトランシーバーV6は、まだ総務省の技適の認証を受けた機器の検索で出てこないのですが、恐らくProfoto Air Syncと同じく範囲ぎりぎりの10mW(0.01W)の出力があるんだろうと思います。300mでもしっかり使えましたからね。
Cactus V6を最初に試した時には、あまりに電波が届くので本当に違法じゃないの???と私も思ってしまいましたが、こうして調べてみて自分自身納得できて良かったです。
YONGNUO製のラジオスレーブも技適を取得していないだけで実際には問題ないかも知れませんが気分的にも法律的にも技適マークがある機器の方が安心ですよね。
技適マーク取得のためにはそれなりの申請書類と金額がかかるようですからYONGNUOは安くするためにワザとスルーしてる?それとも違法電波のために取得できない???
真相をご存知の方は教えて下さいね。
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