NikonのストロボSB-900は連続発光に比較的弱いです。過熱防止機能についてのお話。中古での購入アドバイス

中古でスピードライトSB-900を購入しようと考えている人は、連続発光をそれほど行わないかどうかよく考えてから購入した方が良いと思います。
その理由はこれから書かせて頂きます。
ニコンのストロボ(スピードライト)SB-900ですが、背面モニタを見ると、古いストロボを使用している人には見慣れないマークが付いています。
  SB-900_03.jpg 
上の写真の赤丸印の場所に付いているのは、温度計です。 
SB-900は内部の温度上昇に対して動作制限を出来るようになっています。 
ニコンの取扱説明書には過熱防止機能として書かれていますが、この機能をONにすると、ストロボ内の温度がある点に到達した時点で全ての機能が使えなくなります。 
フル発光を続ける実験を前回致しましたが、この際にも、この過熱防止機能が作動しました。 温度が上昇しはじめると、背面モニターの温度計表示が下のように変化します。
  SB-900_02.jpg 
一枚目の写真と比べると一目瞭然ですが、温度計表示に変化します。 そして、ある一定温度をこえると・・・シャットダウン!
  SB-900_01.jpg 
電源をオンにしても、温度が下がるまで使用できなくなります。 

前回、100回続けてフル発光させた時にも、この過熱防止機能が作動したのですが、フル発光を62回続けたところでシャットダウンしました。(測定場所の温度は27度) 
一切の機能が使えなくなりますが、約2分ほどすると、背面モニターがスタンバイモード表示に変化し、使用することが可能になりました。 
しかし、たった2分ほどで温度が完全に下がっているわけではなく、シャットダウンが解除されてから、すぐに続けて12回ほどフル発光をした時点で、再度シャットダウン。 また、2分ほどの休息後使用可能になりました。 完全に温度を下げるためには外気温などの状況にもよるでしょうが、数十分はかかると思われます。
で、この問題が起因しているのかどうかハッキリはしませんが、すぐに後継機のSB-910というストロボが発売されました。
過熱防止機能が邪魔ならOFFにすれば良いじゃん。と思う方もいるかと思いますが、ストロボ内部が非常に高熱になることによって寿命は短くなる可能性があり、そのまま発光を続けた場合は壊れる可能性もあります。伊達に防止機能が付いているわけではありません。
また、チャージスピードも電池の電圧が正常であっても内部が高温になっている場合は速度が遅くなります。つまり過熱防止機能をOFFにしても良いことはあまりないわけです。
その点を理解した上でSB-900を購入した方が良いかと。もしも連続発光をする撮影で使用するならSB-910もしくはSB-5000にした方が良いかと思います。
このSB-900以前に発売されたスピードライトに温度計なんて付いていなかったですし、過熱防止機能も付いていなかったですが、故障した経験はありません。非常に丈夫なストロボでした。

SB-900の過熱防止機能の警告が出るってことは、今まで同様の使い方をしていたSB-800とかのスピードライトでも、表示は出ないものの警告状態だったと言うことでしょ?
でも、今まで故障したことないしなぁ~(~_~;)
SB-900の過熱防止機能って結構疑問です。まあ、これ以降に発売されたSB-5000も付いているので、最近では当然な機能になっていますが・・・。

繰り返しになりますが、ちょっと撮影しただけで、

こんな風に温度が上昇。警告表示が出る直前まで温度が上昇してますね。で、このまま撮影を続けると、あっという間に警告表示が出ます。

温度上昇の警告表示にも3段階あって、上の表示上体は温度が最高になった状態を示しています。
しかし過熱防止機構をOFFにしているのでシャッターを切ればストロボは光ります。

ただ、今日はストロボが半分壊れたような気がしました。というのは、何も触っていないのに、いきなりプレビューボタンを押したときのように、少ない光量のパッという発光がパッパッパッパッパッパッ・・・・・・・・・・・・・・・・・・
っと光るんですね~(~_~;)

何かの接触エラーなのかもしれませんが、少し壊れたかも。う~~~ん。この程度で壊れるとはSB-800の方が圧倒的に優秀というか頑丈ですね~。

余計な機能は付けないで良いから、ちゃんと現場で使えるストロボを作ってもらわないと困りますOrz
とは言っても、あの小さな箱の中でどれだけスゴイことが行われているのか技術者からしたら驚きの機械なんだとおもいます。

友人にCADで基盤設計してのがいるのですが、彼いわく「スピードライトの中の基盤設計は並みの人間じゃ出来ないよ。あの中身は偶然に偶然が重なって出来たとしか思えないほど複雑で難しい基盤だと思う」と言っていました。
確かに、あれほどの高出力を出す箱の中でCPUが動いているわけですからスゴイ話です。

2021年現在の最新版であるSB-5000では、かなり改善され過熱防止機能で困ることは非常に少なくなりました。
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

Orcaのアバター Orca 管理人

Nickname : Orca   
Gender : man 
My job : Photographer,Drone Pilot

CERTIFICATION
アドビ認定Photoshopエキスパート(ACE)
JUIDA無人航空機操縦士
第二級陸上特殊無線技士
アマチュア無線技士

プロフォトグラファー歴20年になります。ブログ歴は15年。写真やドローン関連を中心に気になる情報を備忘録として書いております。
d.bibouroku@gmail.com

コメント

コメントする

もくじ