高感度のISO 102800で撮影した写真をコンポジット合成しノイズ除去

前回「劇的に写真のノイズを除去する方法。コンポジット合成によるノイズ除去。フォトショップでも可能です。」というエントリーで複数枚の写真をコンポジット合成することにより劇的にノイズ除去出来る事を書きました。

今回は、ISO感度10万を売りにしたニコンD3sの最高感度102800相当(ISO HI 3)で撮影したものが、コンポジット合成によって、どれだけノイズ除去できるか実験してみました。

コンポジット合成には

1、専用ソフトである「Photoacute」を使用。
2、フォトショップによる独自発案のコンポジット法を使用。
3、フォトショップでのコンポジット合成+Neatimageのあわせ技を使用。

まず、元画像をご覧ください。
画像はクリックで拡大します。

上記写真をクリックして拡大していただければ、ノイズが出ていることが良く分かります。
もちろん縮小画面でも一目瞭然だとは思いますが。
なんせ、ISO10万ですから。

前回のエントリーを読んでいただければコンポジット合成について理解して頂けると思うのですが、複数枚の写真を重ね合わせてノイズを除去していきます。

フォトショップでのコンポジット法(独自手法)は前回のエントリーで書いたので興味がある方はご覧ください。

さて、最初に専用ソフトの「Photoacute」を使って、20枚の写真をコンポジット合成してみました。

結果は以下の通り

左側が元画像で、右側がソフトを使ってノイズ除去したもの。
ISO感度10万の写真とは到底思えません(~_~;)

恐るべしコンポジット合成。

他の部分のアップも同じように綺麗にノイズ除去されています。

クリックすれば拡大致します。

さて、D3sのISO感度10万の写真であっても、コンポジット合成を使えばノイズ除去出来る事は良く分かりました。

では、私が考えたフォトショップでのコンポジット合成ではどの程度ノイズ除去出来るか実験してみました。

まずはLightRoomで20枚の写真を読み込んでから、フォトショップでレイヤーとして開きます。

私は面倒なので、この方法でレイヤーを重ねて開いていますが、フォトショップ上で重ね合わせても同じです。

開いた画像に処理をしました。
結果としては、専用ソフトをした時よりも若干画質に関しては劣ると言ったところでしょうか。

拡大部は以下の写真です。

カラーノイズが残っていて、ザラツキも残っています。
しかし、元画像と比べれば格段に画質が向上しているようです。

ただ、この程度のノイズの場合は以前ご紹介したノイズ除去ソフトの「Neatimage」を使えば綺麗になります。

専用ソフトを使わない場合には、フォトショップとNeatimageのあわせ技が私の場合は最適かと。

Neatimageを持っていない方は、フォトショップ上でLabチャンネルに画像を変換させて、aチャン、bチャンにボカシを入れるなど、古典的なノイズ除去でもかなり違うかと。

一覧表示にて、それぞれのノイズ除去方法の違いを分かり易くしてみました。
左上がPhotoAcute、右上がフォトショップのみの処理。
左下が元画像。
右下がフォトショップとNeatimageの合わせ技です。

下の一覧には、ノイズ除去ソフトのNeatimageだけで処理したものを加えてみました。
左下の画像がそれです。


元画像にいきなりNeatimageでノイズ除去しても、他と比較しても分かるように、ノイズがかなり残っています。

ISO10万ほどの強烈なISO感度で撮影したものは、Neatimageなどのソフトでも重荷のようですね。

コンポジット合成は撮影自体が普通の1枚撮りの撮影とは手法が違いますから、単純なノイズ除去法として使えるものではありませんが、処理手法として覚えておけば、撮影できる被写体に幅が出来ることは確実です。

今回は20枚で試しましたが、10枚でも差が出ます。
枚数がどの程度が妥当であるか。

これは、画像の質によって来るのだと思います。そこまでは実験していませんが、実験するほど時間も無いので、その辺りは実践の中で学んで行こうと思います。

お読みの方々には、ISO感度を低くして長時間露光した方が簡単で良いのでは?と思いの方も多いかと思います。

確かに、ISO感度を落として撮影したほうが綺麗な場合もあると思います。
しかし、場合もある。という言葉になるかと。

長時間露光をすれば、それだけ今度は長時間露光によるノイズが発生してきます。
そのノイズは今度はどうやって除去するのでしょうか?

また、夜景や風景と天体を混ぜあわせた撮影などで、30分程の長時間露光をしたらどうなるか?

それは、次から長時間露光するには撮像素子が冷えるまで待たなければならない。こういった事態に遭遇します。機種やメーカーによって、その時間は変化してくると思いますが、30分の露光をした後に、また30分の露光が出来るまでの確実な待ち時間は計測できません。

そろそろ冷えたかなぁ~。と思ってバルブ撮影をしたと思ったら、3分程度で勝手にシャッターが切れてしまうなんてことが発生します。これでは仕事になりません。

もちろん1枚撮りの良さもあるでしょう。しかし、デジタルカメラはフィルムカメラとは撮影手法が根本的に異なる場合もあると言う理解も必要かと思います。何が何でもフィルム時代の用に撮影することが良いとは、私は思いません。

デジタルカメラならではの撮影手法を見つけ、デジタルカメラの持っている可能性を引き出すところに、デジタルカメラ時代のカメラマンとしてのスキルかと。

格好良いことを言ってしまいましたが、反対意見の方もいらっしゃるでしょうから。どうぞ反論もお寄せください。

HDRなどの撮影、またパノラマ撮影などなど、デジタルだからこそ簡単に出来るようになって来ました。

おそらく、今後はもっともっと簡単にHDRやパノラマなども撮影できるようになるでしょうね。
パノラマ撮影はもう既になっていますが・・・。

今回書いたコンポジット合成手法もソニーの最新型コンパクトデジカメには搭載されているようです。

私も本日ソニーの最新型コンデジを使用してみました。ノイズの除去がされていることは、分かりますが、まだまださらなる飛躍が出来る可能性を感じました。

さてさて、これから先、どんな進化を遂げるのか想像も付きませんが非常に楽しみです。

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この記事を書いた人

Orcaのアバター Orca 管理人

Nickname : Orca   
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My job : Photographer,Drone Pilot

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アドビ認定Photoshopエキスパート(ACE)
JUIDA無人航空機操縦士
第二級陸上特殊無線技士
アマチュア無線技士

プロフォトグラファー歴20年になります。ブログ歴は15年。写真やドローン関連を中心に気になる情報を備忘録として書いております。
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