撮影での失敗を防ぐデジタルカメラ設定の基礎知識(ニコン編)

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もくじ

撮影での失敗を防ぐデジタルカメラ設定の基礎知識8つ

初心者がデジタルカメラの設定や使い方で失敗しやすい点を8つほど解説してみようと思います。
どの点も私が相談を受けた実際に発生したケースをもとに書いています。
デジタルカメラはニコンのD500を使って説明していますが他のニコン製のカメラでも同じことが言えますので参考にしてみて下さい。

ピントリングを不用意に触らない

デジカメには、レンズにピントリングというものがついています。ズームレンズの場合は、ズームリングとともに2つのリングが付いています。マニュアルレンズの場合は、絞りリングも付いています。

撮影中にピントがぼやけてしまう原因の一つは、オートフォーカスで撮影しているにもかかわらず、ピントリングを触ってしまうことです。ピントリングは、マニュアルフォーカス設定の時に自分で動かす必要がありますが、AFの場合は基本的に動かす必要はありません。AFであっても、若干の誤差などを修正するためにピントリングでピント位置を動かすことができますが、意図的に動かさない場合はピントリングを触らないようにしましょう。

例えば、被写体にピントが合わないと、写真がぼやけてしまうことがあります。しかし、ピントリングを触ることで、本来のピント位置からズレてしまい、被写体がボケてしまう可能性があります。このような失敗を防ぐために、ピントリングを触らないようにすることが大切です。

AF/MF切り替えスイッチを確認する

カメラには、オートフォーカス(AF)とマニュアルフォーカス(MF)の切り替えができるレンズがたくさんあります。普段はAF設定にしておけば、カメラが自動的にピントを合わせてくれますが、レンズに付いているスイッチが何かの拍子に動いてしまうことがあります。例えば、カバンからカメラを取り出すときや、カメラをカバンに入れるときです。動かした覚えがなくても、スイッチがMFに切り替わってしまっていることがあります。

もし、スイッチがMFになってしまうと、カメラでAF設定にしていてもレンズが自動的にピントを合わせてくれなくなってしまいます。広角レンズを使っている場合などは、ピントが外れていることに気づきにくいかもしれません。撮影後に液晶画面を確認してみると、ピンぼけが多くてがっかりすることもあります。

ですので、撮影前に必ずAF/MF切り替えスイッチを確認するようにしましょう。慣れてくると、撮影時にAFが効いているかどうかを確認することができるようになります。スイッチが動かないように、テープで止めておくことも大事かもしれません。
慣れてくればAFが効いているかどうかは撮影の時に気がつくようになります。

VR(手ブレ補正)スイッチは通常はONにしておく

カメラのレンズには、手ぶれ補正機能が備わっているものがあります。ニコンでは、この機能が付いているレンズを「VRレンズ」と呼んでいます。他のメーカーでは、異なる呼び方をする場合もあります。

手ぶれ補正機能があると、カメラを手持ちで撮影する場合でも、わずかな手ぶれを補正してくれます。そのため、ブレの少ないクリアな写真を撮影することができます。ただし、三脚を使用する場合には、手ぶれ補正機能は不要となりますので、オフにしておく必要があります。

手ぶれ補正機能は、AF/MF切り替えスイッチと同じく、意図せずに動いてしまうことがあります。例えば、カメラをカバンから取り出したり、カバンにしまったりするときに、スイッチが動いてしまう場合があります。そのため、手ぶれ補正機能を使う予定がない場合には、スイッチをオフにしておくことをおすすめします。三脚を使用した撮影などではオフにしておくことをおススメします。

フォーカスモードセレクターがAF設定になっていることを確認

先ほどは、レンズにあるAF/MF切り替えスイッチについて説明しましたが、実はカメラ側にもオートフォーカスとマニュアルフォーカスの切り替えスイッチがあります。つまり、レンズの設定だけではなく、カメラの設定も必要になってくるのです。

たとえば、レンズ側でオートフォーカスにしていても、カメラ側をオートフォーカスに設定していないと、自動でピントが合わないことがあります。この設定を確認するのを忘れた場合、思わぬ失敗を招くことになりかねません。

また、この切り替えスイッチも、誤ってマニュアルフォーカスになっていたり、意図しない操作で変更されてしまうことがあります。そのため、撮影前には必ず確認する習慣をつけておくことが大切です。

カメラで撮影する際には、レンズ側だけでなく、カメラ側もオートフォーカスに設定しておく必要があります。つまり、どちらの設定も必要になるため、確実に設定を確認してから撮影することが大切です。

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視度調整ノブを確認する

カメラのファインダーを覗く際に、ファインダー像がボケたり見づらかったりすることがあります。これは、ファインダーには視度調整機能が付いており、ファインダーのピント調整ダイヤルを調整することで解決できます。ファインダー像が見づらくなる原因は、ファインダーのピント調整が必要な場合があるためです。

視度調整は、ファインダー像を見やすくするための機能であり、実際の撮影画像のピントとは関係ありません。つまり、ファインダーを覗いた時の見え方と、実際に撮影した画像のピントは異なることがあります。ただし、視度調整を調整することで、撮影時にフォーカスが正確に合った画像を撮影することができます。

また、近視の方は、メガネを装着していなくても視度調整ノブを動かすことにより、ファインダー像が見やすくなることがあります。ただし、視度調整ノブを裸眼で調整した場合、メガネを付けた状態と異なるため、見た目がボケてしまうことがあります。そのため、メガネを装着している場合は、視度調整ノブを再度調整することが必要です。

以上から、カメラを使う際には、ファインダーの視度調整を自分の目に合わせて適切に調整することが重要です。撮影前には必ず確認しましょう。

アイピースシャッターに気をつける

アイピースシャッターとは、カメラのファインダーからカメラ本体に入る余分な光を遮光するための機能です。一般的に、コンシューマモデルのデジタルカメラにはアイピースシャッターは装備されておらず、代わりにレンズキャップが付いています。しかし、ハイアマチュアモデルのデジタルカメラには、ボディ本体にアイピースシャッターが装備されています。

通常、アイピースシャッターは使用する必要はありません。ファインダーから被写体を観察する際には使用しません。ただし、暗い場所で長時間露光する必要がある場合などには、ファインダーに光が入り込むことで撮影画像に影響が出ますのでアイピースシャッターを閉じて撮影します。

アイピースシャッターが閉じていると、ファインダーからは何も見えません。このため、カメラを誤って動かしてシャッターが閉まった状態になっていると、ファインダーから被写体が見えず驚いてしまします。なので事前にアイピースシャッターがついている機種の場合は、その存在を知っておくことが大切です。また、アイピースシャッターが装備されている場合は、不用意に動かさないように注意が必要です。

フォーカスポイントが動かない時にはマルチセレクターがロックされていないか確認

ニコンのデジタルカメラには、撮影時に使用する重要なボタンとして、背面にマルチセレクターと呼ばれるボタンが付いています。このボタンは、設定時にカーソルを動かす際にも使われますが、特に撮影時には、フォーカスポイントを動かすためのボタンとして重要な役割を果たします。

ただし、ハイアマチュアモデルのマルチセレクターには、ロック機能が付いています。意図せずにロックしてしまうと、カーソルが動かなくなってしまうため、ビギナーの方にとってはカメラが壊れてしまったのではないかと心配になってしまうこともあるようです。

ロックされる位置は、「L」と表示される場所です。写真でも説明されていますが、ロック機能を知らなかった場合は注意が必要です。しっかりとロックを解除してから撮影することで、スムーズに撮影を行うことができます。

フラッシュモードの基本設定は「先幕シンクロモード」

写真を撮影するとき、フラッシュを使用する場合は、カメラの設定でフラッシュモードを選択することが可能です。しかし、フラッシュモードが誤って設定されている場合、フラッシュが動作しないか、プリ発光(赤目軽減モード)が起こってしまうことがあります。
ニコンD500の場合、フラッシュモードは、

1.先幕シンクロモード
2.赤目軽減モード
3.赤目軽減スローシンクロモード
4.発光禁止
5.後幕シンクロモード
6.スローシンクロモード
以上の6つがあります。

しかし、極稀にフラッシュモードが勝手に変わってしまうことがあります。たとえば、ニコンの場合は、特定のボタンを押しながらメインコマンドダイヤルを動かすことで、モードを切り替えることができます。しかし、意図しない操作でフラッシュモードが変更されてしまうこともあります。そうなると、写真を撮ろうとしてもフラッシュが光らないため、失敗してしまうことがあります。

そのため、フラッシュが光らない場合や、プリ発光が起こってしまう場合は、慌てずにフラッシュモードを確認するようにしましょう。ニコンの場合は、画面上に表示されるサムネイル画像の設定を動かそうとした際に、フラッシュモードが誤って変更されてしまうことがあるので、注意が必要です。フラッシュモードを正しく設定することで、理想的な写真を撮影することができます。

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この記事を書いた人

Orcaのアバター Orca 管理人

Nickname : Orca   
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My job : Photographer,Drone Pilot

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アドビ認定Photoshopエキスパート(ACE)
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第二級陸上特殊無線技士
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プロフォトグラファー歴20年になります。ブログ歴は15年。写真やドローン関連を中心に気になる情報を備忘録として書いております。
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