NISSINの充電式ストロボ用外部電源「パワーパックPS-300」

現在「パワーパックPS-300」は販売が終了しており、後継品としてパワーパックPS8が存在します。

ただ最近のカメラは高感度でも低ノイズになってきたので、報道分野でもストロボに大型の外部電源を必要とする機会も減ってきました。

今後は更に出動の機会は減ってきそうです。

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記者会見取材などに行くと使っているカメラマンが多いです。現在もっともプロカメラマンに信頼されていると思われるストロボのパワーパックがこの「パワーパックPS-300」
コネクタ部分がメタルになっているパワーパックプロ300 Nや400 Nなどもあります。

なお、メタルになっている300Nはメーカーの部品が無くなり次第生産中止とのことです。まだ先だとは思いますが、今後はPS300がメインになっていくようです。

これはコネクタ部分がプラスチック加工された新型の「パワーパックPS-300」
コネクタ部分がプラスチックでの一体成型になっているので雨にメタルコネクタよりも強いと思います。メタルの場合はコードを取り替えることが出来る仕様になっているのですがその分、隙間があるので接点に水がプラスチックよりも入りやすいかも知れません。

さて、この品をご存知無い方に一言で説明すると、ストロボのチャージがメチャクチャ早くなる充電式の外部電源です。
ニコンのSB-800とかだったらフル発光しても1秒以内でチャージします。


http://www.nissin-japan.com/jp/powerpackpro.html

使用できる主なストロボ:
580EX II、580EX、Di866、SB-900、SB-800、SK-6、AF540FGZ、AF500FTZ、PE-36Sなどなど。   

世界最速クラスのチャージ性能
●強力な昇圧能力を持つトランスを2個使用する独自のツイントランス回路を搭載。GN36(ISO100, 35mm)クラスのストロボを、
フル発光で約0.5~0.7秒で高速チャージ。

☆繰り返し使えるニッケル水素クラスター電池を使用。
●GN36(ISO100, 35mm)クラスのストロボに使用する場合、1回のフル充電で約300回のフル発光(PS-300,300N)が可能です。電池の充放電が約200回行える。

☆充電が手間いらずのニッケル水素クラスター電池

☆安定したチャージスピード
●使用開始後から徐々に電圧が下がる「積層電池」に対し、ニッケル水素電池は使用中は、ほぼ変わらない高電圧をキープする特性がありますので、安定したチャージスピードが得られる。

☆デュアルソケットにより2台のストロボを同時に昇圧可能。

この凄まじいパワーをもったパワーパックの実力を簡易テストしてみました。

私が一番知りたかったのは、説明書きにある、「1回のフル充電で約300回のフル発光」という部分。ニコンのスピードライトSB-800でフル発光を300回した時のチャージスピードはどの程度なのか。

通常使っていると良く分からない部分です。わざわざ回数を数えるわけでもないし・・・。
で、テストしてみたら驚くべき結果が。

使用したのは
・ニコンSB-800
・スピードライト本体内はエネループ(フル充電済)
・パワーパックPS-300

この組み合わせで、SB-800を1/1設定(フル発光)で300回発光させて見ました。
気を使ったのは、あまりにチャージスピードが速いので連続発光の間隔が短すぎるとストロボ本体が壊れてしまうこと。
全面のパネルが溶けてしまいます。
なので、途中で休憩しながらストロボ本体に負荷がかかりにくいようにテストしました。

・1回発光後のチャージスピード
1秒以内

・50回発光後のチャージスピード
1秒以内

・100回発光後のチャージスピード
1秒以内

・150回発光後のチャージスピード
1秒以内

・200回発光後のチャージスピード
1秒以内

・250回発光後のチャージスピード
1秒以内

・300回発光後のチャージスピード
1秒以内

おおお~~!
スゴ~イ。
300回のフル発光後も1秒以内でのチャージです。
これは凄い。
驚くべき電池の持ちですね。

これがニッケル水素電池の威力なのかもしれません。最後の方まで高電圧が持続する長所がここで良く分かります。
ただし、先ほども書きましたが、チャージスピードが早いからと言って調子に乗ってストロボを焚くと本体が壊れますので・・・(~_~;)


なお、このテスト後に外部電源を外してストロボ本体のエネループのみでフル発光させてチャージしてみましたが、チャージの時間は
4.5秒。
テストする前のフル充電時には3.8秒でしたから、それほど本体の電池には負荷がかかっていないようです。
素晴らしい。

このパワーパックの凄いところはチャージスピード以外にも。
それはケーブルの2本出し!!!
積層の場合は改造してもらって2本出ししても切り替えスイッチでいちいち切り替える手間があったりして実用性には疑問の部分がありましたが、このパワーパックは2本同時にチャージすることも可能!
と言うことは・・・。色々と応用範囲が広がります(^^♪

なお、この機種からはチャージスピードが3段階になっていまして、ストロボが壊れてもいいからチャージスピードを上げたい!!!っていう最速チャージから、すこしゆっくりチャージ(と言っても2秒ほどでチャージしますが)まで3段階になっています。

通常使用の場合は最低速チャージをオススメしているそうです。まあそれでも十分速いですからね。

ということで、現場で使われているパワーパックの簡易レポでした。

主な仕様:

<電源コード> (PS-300専用)

タイプ キヤノン用、ニコン用、ペンタックス用 / コネクター プラスチック製 / 長さ 約0.5~1m(カールコード) / 重さ 約120g

<PS-300本体>

出力電圧 約310V / 電源ソケット 2個(プラスチック製)/ パワーコントロール HIGH、1/2、1/4 / 使用電池 ニッケル水素クラスター電池(セットに含まれます) / ストロボ発光間隔: 約0.5~0.7秒(ストロボがフル発光の場合) / 発光回数 1回の充電で約300回のフル発光が可能。/ 寸法 約200 x 110 x 35mm (HWD) / 重さ 約500g (電池、電源コード含まず)

ニッケル水素クラスター電池の仕様 (全モデル共通)

容量 3,300mAh / 電圧 7.2V / 充放電回数 約200回 / 寸法 46 x 135 x 23mm(コネクターとリード線を除く) / 重さ 約400g

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この記事を書いた人

Orcaのアバター Orca 管理人

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プロフォトグラファー歴20年になります。ブログ歴は15年。写真やドローン関連を中心に気になる情報を備忘録として書いております。
d.bibouroku@gmail.com

コメント

コメント一覧 (6件)

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    PASS: ec6a6536ca304edf844d1d248a4f08dc
    すごい、300回フル発光のテストしたのですか、、なかなか真似できません。
    ちなみにニッシンの300回という表記は少ないのではと感じました。キヤノンの外部電源のコンパクトバッテリーパックCP-E4のカタログ表記が「約440 ~ 3000」回、つまり最低最悪で440回程度が目安なのかな、と理解してます。エネループで少なくともフルで300回くらいは光ってるような体感はあります。(テストしようと思わないヘタレです。)

  • SECRET: 0
    PASS: 9af45d0c03b7e608d8950ea019cafca6
    ハンダユウジさま
    300回発光させるのに、パネルが溶けないように気をつけると結構時間がかかるものだなぁ~と(笑)
    テストして壊したら笑われてしまいますから(~_~;)
    > ちなみにニッシンの300回という表記は少ないのではと感じました。
    たしかに。私も300回と書いてあるのが不思議だったのでテストを試みました。結果300回以上全然OKじゃん!という結果に。
    おそらくチャージスピードがほぼ落ちることなく使えるのが300回と言うことなのですかね。
    今思えばその後、どのようにチャージスピードが落ちていくのか実験すれば良かったです(~_~;)
    もう充電してしまったので、再度実験するならまたゼロからスタートOrz

  • SECRET: 0
    PASS: ec6a6536ca304edf844d1d248a4f08dc
    300回その後のテストへの想い、超理解できます!(笑)300回到達したとき、即座にやめたかった、それも真なり。しかし600回逝けたのかどうかへの新たなる旅立ちだったとも、、、(笑) そしてしっかり私こんなところに首突っ込んでると自分の実験欲求にも火をつけつつある、、?(笑) いやいや、まじで修理貧乏で、、orz そういうわけで今回尊敬です。

  • SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    次は是非!溶ける限界に挑戦して下さい!
    ズーム位置最広角側、FP発光、光量補正+3(たぶんFP発光用のフル発光するはず)の条件で、秒間5コマに追従するか知りたいです。
    私がパネルを溶かしたのは、580EXでFP発光したときでしたが、580 IIは温度センサーが働くのか、FP発光の追従が580に比べて悪いような気がします。
    あるいは、すぐにへたってチャージが追いつかないのかも知れませんが・・・・・。

  • SECRET: 0
    PASS: 9af45d0c03b7e608d8950ea019cafca6
    yukinyaaさま
    そんな無理難題を(~_~;)
    一度SB-900を溶かした経験あり!これで勘弁してください(笑)
    http://syararin.blog50.fc2.com/blog-entry-966.html
    上記エントリーにパネルが溶けた画像を載せましたが、この時はどうしてパネルが溶けたのか未だに不明。それほど発光した覚えは無かったのですが・・・。
    どういう条件が重なると溶けるんでしょうね~。
    それを実験しろと???
    いや、ご勘弁(~_~;)
    私も人の子。
    わざわざ壊す為に実験するなど。
    > ズーム位置最広角側、FP発光、光量補正+3(たぶんFP発光用のフル発光するはず)の条件で、秒間5コマに追従するか知りたいです。
    上記実験に関しては、明日テストしてみます!!!

  • SECRET: 0
    PASS: 9af45d0c03b7e608d8950ea019cafca6
    yukinyaaさま
    FP発光、光量補正+3の件ですが、5コマ追従しましたよ(^^♪
    FPでのフル発光になったかどうかは不明ですが・・・(~_~;)

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