IPTC情報とは
今日は写真に撮影者や撮影地などのテキスト情報を埋め込むIPTCについて書いてみようと思います。
新聞関係では昔からガラパゴス化で有名なNSKというフォーマットを長いこと使っています。私もNSKの方が馴染みがあるのですが基本的にはIPTCもNSKも似たようなものですから、一応理解しています^_^;
まず、IPTCについて???と思っている方はスルーして構いません。
元々IPTCという言葉を知っている程度の方でないと理解し難い内容だと思うので・・・。
※IPTC は、International Press Telecommunications Council(国際新聞電気通信評議会)の略称になります。
SNSサービスでのExifデータやIPTCのメタデータ情報の扱い
なぜIPTCを取り上げたのか???と言うと以下の表を見つけたからです。
「Social Media sites: photo metadata test results」と題してアップロードされた以下の表の意味は分かりますでしょうか。
この表は見ての通り
DropboxやTwitter、そしてFacebookなどで写真を扱った時にExifデータやIPTCのメタデータ情報がどのように反映されるのかをまとめた表です。
ディスプレイではどう表示されるのか、保存した時にはどうなるのか。ダウンロードした時は?と数種類のテストを行いその結果をまとめています。
基本的にはグレーはそもそもテスト出来ない場合で、グリーンはデータが保持され赤がその反対。
詳しくはこちらのソースサイトでご確認頂ければと思います。色別の説明はこちら。
日本ではそもそも、こういった項目のテストをしようと思う人が少ないのでは?と思います。
欧米ではIPTCがソーシャルメディアにアップした時に消えることが問題になっているのでしょうね。
日本では記入していないことが多いでしょうから消えるも消えないも・・・^_^;
ですが、やはりIPTCのBylineやCredit などは記入しておくほうが後々良いと思います。
IPTCの記入データを一括で検索することも出来ますし。
ただ、欧米で話題になっているとおり、ソーシャルメディアや画像関連ソフトによってはIPTCやExifデータを消してしまうものも少なくありません。なので入れておいたからといって写真の著作権が完全に保持されるわけではありませんので安心はできませんが。
しかし、この一覧表は結構衝撃的でした。気にする人にとっては当たり前といえば当たり前なのですが、私はメタデータが消えることをそれほど気にしていた訳ではないので・・・。
これを見て、もう少し勉強しようと^_^;
カメラにIPTC情報をセットする方法
ちなみに、NikonD4やD5ではIPTCプリセット登録用ソフトウェア(IPTC Preset Manager)を使ってIPTCプリセットファイルを作成し、カメラに読み込ませることが出来ます。
カメラにIPTCのプリセット登録出来ないカメラでも後からソフトウェアを使って一括で記入することも出来ます。
IPTC Preset Managerを立ち上げるとこんなかんじです。IPTCの一部分を設定できるようになっています。
プロファイルを10個登録できるので、その都度切り替えて使うことも可能です。
カメラ内に設定できるIPTC項目
項目 | 説明 |
---|---|
Profile | プリセット名 |
Profile Comment | プリセットの内容 |
Caption | 説明 |
Event ID | イベント ID |
Headline | ヘッドライン |
Object Name | タイトル |
City | 市町村名 |
State | 都道府県名 |
Country | 国名 |
Category | カテゴリー |
Supp.Cat. | 追加カテゴリー |
Byline | 作成者(撮影者) |
Byline Title | 作成者 役職 |
Writer / Editor | 説明記入者 |
Credit | 提供者(会社名や個人名) |
Source | 所有者 |
太文字にした部分は基本入れておいたほうが良いのでは?と思う部分。
Country は言わずもがな。
Bylineは作成者となっていますが、基本的には撮影者のことです。
Credit の作成者部分には会社名などを「Inc.(incorporated)」や「Co;Ltd(Company&Limited)」の表記で記入している方が多いように思います。
もちろん個人名を入れておくだけでも良いと思います。入れないよりは入れておいたほうが良いですよね。
Sourceの使い方がよく解らないのですが、似たようなわかりにく項目に日本独自のNSKデータフォーマットには次の項目があります。
それは「クレジット」と「オリジナルクレジット」という項目。
これってどうやって使い分けるの?と思うのですが一例としての話ですが時事通信社ではクレジット部分には「時事」でオリジナルクレジット部分には「時事通信社」と書かれていたりします。
IPTCやNSKの記入方法は少し最初は戸惑うかもしれませんが、慣れてしまえばそれほど気にするものではありません。最初に記入しておく部分が多いですし。
欧米では記入しておくことが当たり前になっているとも聞きます。
日本ではあまりカメラ設定までして記入している人は少ないかもしれませんが、入れておいて損は無いと思います。
ソフトを介入すると簡単に消えてしまう可能性があるデータではありますが・・・
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