たった10秒で目の不思議を体験! 「色順応の実験」
目の不思議を体験してみてください。
話はその後で\(^o^)/
下の写真の真ん中に白い丸印があります。それを10秒間だけ見つめて下さい。
10秒間見つめたら・・・。マウスのカーソルを写真の上に移動。
何か不思議なことが発生します。

これは目の色順応を使った実験です。
色順応は日々の生活で実感することは少ないかも知れませんが、似たような目の作用で「暗順応」と「明順応」というのがあります。
トンネルに入ったり出たりした時には体験しているはず。
暗い場所から、急に明るい場所に出たときに始めは眩しくて目が開けられなくても、しばらくすると目が慣れて普通に見えるようになります。
これが「明順応」といわれる現象です。個人差はあるものの7分ほどで完全に働くといわれています。
反対に明るい場所から暗室やトンネルのような暗い場所に移動すると最初はほとんど何も見えませんが、時間が経つと周りの物が見えてきますよね。
これを「暗順応」といい、こちらは明順応と比べて時間がかかり30分ほどで完全に働くといわれています。
これは明暗での目の順応ですが、色の世界でも人間の目は順応しているんです。
それを体験できるのが上の実験。
マウスのカーソルを画像の上に乗せると白黒写真が表示されるんですが、一瞬だけカラー写真に見えませんでしたか?
でもすぐにモノクロ写真に変化しましたよね。
では、もうひとつの実験にお付き合い下さい。
今度は
赤と青のツートンカラー。
こちらも真ん中の黒い丸印を10秒間見つめて下さい。
10秒間しっかりと凝視したらマウスのカーソルを画像の上に動かしてみてください。
さて、今度は何が見えましたか?
実際には真ん中で色の違う花の写真が「白」に見えませんでしたか?
これも同じく順応実験のひとつです。
実生活の中で体験することとしたら太陽光の下で白い紙を長い間見ていたとします。
その後、急に外光の入らない白熱電球の部屋に入って同じ白い紙を見た時にはオレンジ色(黄色)に染まって見えるはずです。
でも、しばらくすれば、オレンジ色に染まっていた紙は、白く見えてきます。
これも同じ現象。「色順応」です。
病院の手術室で医師が着る手術着がグリーンなのも血の赤色を見続ける医師の色順応を考えての色だそうですよ。
人間の目は非常に高機能であるがゆえに正しい色として認識しないこともあります。
プロカメラマンがモニタや印刷物を見る時には色評価蛍光灯の下で見ることを推奨されていますが、これは色順応も関係しているんですね。
モニターでの話で例えてみると、モニタの色温度を5000Kにしていて、急に7000Kに変更すれば、最初は青色に見えるかもしれませんが、しばらくすれば白く見えてきます。しかし、これはあくまでも目の色順応の機能によって白く見えているわけで、5000Kに設定したモニタと比べれば明らかに青いです。目が色順応してして青い色が白く見えている証拠です。
また、モニタ作業時には環境光が大切だと言われていますが、それは、この色順応の働きによる悪さを軽減させるためでもあります。
つまり、7000Kの光を放つ蛍光灯の下では、目は7000Kの環境光に色順応してしまうからです。
7000Kの環境光に色順応してしまった目には5000Kのモニタは黄色く見えることとなります。
ですので、なるべく環境光も色評価用の光を使って目を正しく色順応(キャリブレーション)してあげましょう。
また、多少の違いは色順応によって差が無く見えるようですが、最近では不完全色順応といって、人間の目の色順応も完全にキャリブレーションされないことが分かってきているようです。
余談ですが加齢によっても色の見え方は少し違ってくるようですが実感ありますか???
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