10年以上前になりますが、2009年5月16日~31日にブレゲの懐中時計「マリーアントワネット」のレプリカが東京・銀座のニコラス・G・ハイエックセンターで一般公開されました。
知る人ぞ知る伝説の時計のレプリカ展示。
このとき日本中の時計マニアが銀座に集まったとか集まらなかったとか・・・。
レプリカだからといって、侮ってはいけません。
本物の超複雑時計「マリーアントワネット」は天才時計師ブレゲが44年間かけて製作した信じられないようなスゴイ時計。
なぜ、この超複雑時計が「マリーアントワネット」と呼ばれるのか。それはブレゲに、この時計を作るように注文を出したのがマリーアントワネットだったんです。
このマリーアントワネットは時計マニアには伝説の時計として語られている超有名な時計なんです。
なぜ、そんなに有名なのかというと、天才時計師ブレゲが、持てる技術の全てを駆使して世界で一番複雑で美しい時計を作り上げたからなんです。
そして、その時計は現代においても複雑すぎて同じものを作ることは不可能だと長い間言われていたんですね。これを聞いただけでもスゴイでしょ。
この小さな懐中時計の中に
- 「永久カレンダー」
- 「ミニッツリピーター」
- 「パワーリザーブ表示」
- 「バイメタル温度計」
などの複雑機構が入っているんです。
(ブレゲといえばトゥールビヨンが有名ですが、この時計には入っていないそうです。製作注文を受けた時点ではまだトゥールビヨンを発明していなかったのが原因だったとか)
これだけで、伝説の時計と言っても過言ではないのですが、なぜ伝説!幻!と言われるかというと、注文をしたマリーアントワネット自身は、処刑され、この時計の出来上がりを見ることが出来なかったこと。
そして、マリーアントワネットが死んでしまったために、これほどの時計を購入できる人が現れることは無く、誰の手に渡ることも無かったんです。
それどころか、1983年に時計が盗まれるという時計の窃盗事件の歴史上もっともショッキングな事件が発生したんです。
ですので、同じものを二度と作れないほどの複雑なマリーアントワネットは本当に幻の時計になってしまったわけです。
しか~し、一昨年本物が見つかったとして、昨年のスイスの時計フェア・バーゼルワールドで本物と、レプリカが同時展示されるという夢の競演が実現したんですね~。
時計マニアは世界中からマリーアントワネットを見るために集まったようです。
これが、レプリカ。
本物のマリーアントワネットの設計図等は残っていないと言われている中で、良くここまで再現できたものです。驚きというか、ため息が出るような美しさです。
私もレプリカの一般公開が行われた当時、展示会に行きました!
ビルには大々的な宣伝看板が。
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