世界最大のクラウドサービスを誇るAmazonの写真保存サービス
アマゾンが素晴らしいサービスを日本でも展開したことが話題になりました。
とりあえずはクラウドサービスの注意点よりもAmazonフォトについて少しだけ書いてみようと思います。
なにしろAmazonといえば「ネット通販の会社」を超えて今ではクラウドサービスの巨人!
アマゾン ウェブ サービス(AWS)を持つサーバーサービスのキングです。
AWSは世界190カ国以上でサービスを展開し日本ではキヤノン、キリン、ソニー銀行、電通、資生堂、マツダ、毎日新聞、日本テレビなどなど誰もが知っている法人のデータ管理などを行っています。
そんなAmazonが個人で利用できるアマゾンプライム会員向けの新サービス「プライムフォト」を公開したのは今から3~4年前。
皆さん使われていますか?
Amazonプライムフォトの保存容量は無制限
サーバーサービスの帝王だけあって写真データの容量は無制限!
リサイズや圧縮すること無くクラウドに置くことが出来るサービスというから驚き。
RAWデータもアップロード出来るという点で非常に重宝され話題にもなっています。
プロ写真家も視野に入れたサービスとの話もあるぐらい本気の写真バックアップサービスです。
Googleフォトからアマゾンのプライムフォトへ移行すると宣言した記事などが多数上がっているほど。
世界的な信頼とシェアを誇るAmazonが行っている写真のクラウドサービスという点で非常に安心感もあります。
プライムサービスは値上げするもサービスは充実
プライム会員は2019年に値上げして年間4900円になりましたが、プライムフォトの他にもアマゾンビデオやアマゾンミュージックなどコンテンツが充実していますからお買い得感があります。
私はかなり前からプライム会員なのでプライムフォトの恩恵に預かれるわけですが、全ての写真データをアマゾンのサービスに依存してしまうのはやはり怖い所。
元データは自宅に置いてバックアップとしてクラウドサービスは使う必要性があります。
iPhone等の場合は端末内に保存できる容量に限界があるためクラウド上にアップロードして端末上のデータを削除してしまう方も多いかと思います。
だた少し慎重になったほうが良いかもしれません。
といのも利用規約にはサービスの停止や中止に関しては通知なく行うことが出来ることが書かれています。
クラウドサービスの注意点。規約を読んでデメリットとリスクを理解して使おう
プライムフォト利用規約
5.1変更
アマゾンは、いつでも、お客様に何らの通知なくして、本サービスもしくはその一部を、変更、停止または中止することができます。
つまり、ユーザーに一切の通知なく突然サービスを停止する可能性もゼロでは無いということを知ったうえで使う必要があります。
クラウドサービスなんて基本的にそんなものじゃないの?と思われている方もいらっしゃるかも知れませんが、通知なくサービスの変更や停止、中止をすると書かれているクラウドサービスというのはあまり知りません。それも有料サービスの一部として提供されているにも関わらず結構キツイ規約だなぁ~という印象もあります。
サービスが終了(消えた)したクラウドサービス
まったく違うサービスではありますが、2012年3月にソフトバンク系列が運営していた写真共有アップロードサービス「Creative People Photo」が完全終了しました。
「Creative People Photo」にアップロードしていた写真をブログに貼り付けていた場合は、それらの写真もリンク切れとなり写真は表示されなくなりました。
サービスを使っていたブロガー達の多くは、貼り付けていた写真が多い為、新しく写真を貼り付けることを諦めているようです。
サービス終了で聞こえてくる声は、
- 「ソフトバンクが運営してるから、簡単には無くならないかなと思ってたんだけど、その認識はどうやら間違っていたようです。」
- 「Creative People Photoがサービスをやめるらしい。
死亡せんこくーーーー!
ちなみに、実は本当の本当にこのブログには洒落にならない出来事だったりします。」 - 「ソフトバンクが運営してるから、簡単には潰れないんじゃないかなと思っていたんですけどねぇ。」
- 「大手運営なら大丈夫とは限らない事例がまた増えた」
などなど
大きな経営母体だとしても、サービスへの過信はダメだと教えられます。
他にも、一時期Flickrよりも盛り上がるのでは?と言われていたZooomr(ズーマー)というサービスも2011年に終了しました。あのFlickrキラーとまで言われていたサービスがあっさり終了したことにネット上は騒然としました。
大手だから!ネットで注目されているから!などの理由だけでサービスが永続的に続くわけではないと再認識したほうが良いですよね。
だって規約にはサービスが停止する際のことまで詳しく書かれていますから。
ということで他のクラウドサービスについても規約を見てみようと思います。
例えばクラウドサービスとして確固たる地位を築き上げたDropboxの場合は以下の様な規約になっています。
各クラウドサービスの比較
Dropbox規約
終了
お客様は本サービスのご利用をいつでも終了できます。Dropbox は自由裁量のもとにまた通知なしに、本サービスの利用を一時停止または終了する権利を常時有します。たとえば、お客様が本規約を遵守しない場合、または Dropbox に法的責任がかかるような方法、本サービスを中断させるような方法、他のユーザーによる本サービスのご利用を中断させるような方法でお客様が本サービスを利用している場合、Dropbox はお客様の本サービスの使用を一時停止または終了することができます。ただし、有料アカウントにおいては、お客様が 12 か月連続で Dropbox アカウントにアクセスされていない場合、Dropbox はお客様のアカウントを停止し削除する権利を有します。その場合は、アカウントに登録されているメール アドレスに事前通知を送信いたします。
お読み頂ければわかりますが、無料会員に関しては通知なしに利用を停止または終了することが出来ると書かれていますが、有料アカウントに関しては12ヶ月連続でアカウントにアクセスされていない場合は事前通知した上でアカウントの停止や削除が行われることになっています。
次に写真SNSとしても有名でフォトストレージとして活用されているフォト蔵の場合を見てみます。
フォト蔵規約
9. 本サービスの内容の変更、終了
当社は、当社の都合により、いつでも本サービスの内容を変更し、または提供を終了することができます。なお、当社が本サービスの提供を終了する場合、特に緊急の必要性がある場合を除いて、当社はユーザーに事前に通知するものとします。
やはりフォト蔵に関しても基本的にはユーザーに事前通知することとなっています。
次にグーグルが展開して話題になっているグーグルフォトです。
Googleフォト規約
本サービスの変更または終了
Google は、常に本サービスの変更および改善を行っています。Google は、機能性や機能の追加や削除を行うことができ、本サービス全体を一時停止または終了することができます。
ユーザーはいつでも本サービスの利用を終了することができます。Google もいつでも、ユーザーに対する本サービスの提供を停止し、または、本サービスに対する制限を追加または新規に設定することができます。
Google は、ユーザーが自身のデータを所有し、そのデータにユーザーが常にアクセスできるようにすることが重要であると考えています。Google が本サービスを中断する場合、合理的に可能なときには、Google はユーザーに対して、合理的な事前の通知を行い、ユーザーが本サービスから情報を取得する機会を提供します。
グーグルに関しては「ユーザーが自身のデータを所有し、そのデータにユーザーが常にアクセスできるようにすることが重要であると考えています」と前置きした上で、サービスの中断をする場合には合理的な事前の通知を行うと書かれています。
かなり良心的な書き方ですね。突然のサービス停止は行わないという点においては非常に安心感があります。無料サービスでありながら規約でここまで書いてあるのは素晴らしいかと。
最後にマイクロソフトのOneDriveを見てみます。
OneDrive(マイクロソフト)規約
b. マイクロソフトは本サービスの維持と運営に努めていますが、どのオンライン サービスでも中断および停止することがあります。また、マイクロソフトは結果としてお客様側で発生したいかなる中断または損害についても一切責任を負いません。サービスが停止された場合、お客様が保存したお客様のコンテンツまたは本データを取得できなくなることがあります。本サービスに保存している、または第三者のアプリおよびサービスを使用して保存しているお客様のコンテンツを定期的にバックアップすることをお勧めします。
サービスの停止前に通知するとは一言も書かれていません。どのサービスも中断や停止する可能性があることにふれ、しっかりと定期的にバックアップするように進めています。
以上、Dropboxとフォト蔵、GoogleフォトそしてOneDriveの規約を紹介しましたがいかがでしたか?
アマゾンの規約の書き方に少し怖さを感じてしまうのは私だけでしょうか?
サービスの特徴を理解した上で使用しよう
パソコンに元データがしっかりと保存されている状況であればバックアップとしてのアマゾンのプライムフォトも選択肢としてありだと思いますが、スマートフォンの写真データをプライムフォトにアップロードして元の写真を削除するのは怖い気がします。
もちろんiTunesなどに写真をバックアップしておけば問題ないのですが・・・。
どんなクラウドサービスもサービスが中止や終了することがあるわけですが、それを利用規約を見て理解しているのか理解していないかで使う側の意識は変わるかと思います。
サービスを使う際には必ず利用規約に理解したとチェックして利用しているわけですから突然写真データが無くなってもユーザーとしては文句が言えないわけです。
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