水滴の撮影やセットなど。定常光でハイスピードシャッターにて撮影です。(ミルククラウンの作り方など)

ハイスピード撮影で液体と言うと、ミルククラウンが思い浮かぶ方が多いかと思いますが、水に水滴を垂らすと代表的なミルククラウンの形以外にも沢山の表情を見せてくれます。

今回撮影に使ったのは、普通の水道水です。特に何も混ぜてはいません。

フィルムの時代の撮影方法は通常、暗い所でストロボを光らせて上から落ちてくる水滴(雫)の動きを止めて撮影していました。

しかし、この方法ですとタイミングを合わせるのが結構大変で、その道のプロは電気的な装置によって、シャッターが切れるものを使っていたとか。

私は実際に使ったことは無いので詳細は知りませんが・・・。

で、今はデジタルカメラの時代ですので高感度撮影が可能になってきています。そのため、ある程度の明るさがあれば定常光でも高速シャッターが切れるようになりました。

ここでいう高速シャッターは1/5000秒とか1/8000秒とかの世界です。

しかし、シャッタースピードだけ速くても撮影出来る訳ではなく、上から水滴を落とさなくてはいけません。

簡易な方法で一番良いと思われるのが、

点滴の時に使うチューブの圧力道具です。ローラークランプとか名前が付いているらしいです。
これですと、一定間隔で正確に水滴を落とすことが出来ますので非常に綺麗な波紋やミルククラウンが撮影できるのだと思います。

あとは、チューブの先に止水弁を付けるのも一つの方法。この止水弁は熱帯魚屋さんとかで普通に手に入ります。

で、私はどうしたかと言えば、100円ショップで売っている花壇に水を自動的にあげられる言う三角形のものでペットボトルへ装着するもの。
ペットボトルに水を入れて、三角形のプラスチックをキャップ部分に付けて、三角形部分を土の中に入れておけば、土が乾いたら自動的に水が染み出すと言う原始的なものです。

これは一定間隔で水滴を落とすことは出来ませんが、非常に安かったのでこれでガマン(笑)

わざわざローラークランプを買いに行くのが面倒だったんもので・・・。

まあ、そんな安物の道具で水を落とすと下の写真のようになるわけです。
一定間隔では無いからこそ面白いものが撮影できる!な~んてポジティブに考えるのも私の良いところ(笑)

今回はただの水道水だったのですが、牛乳だと水よりも粘度が高いので水滴を落としたときの反応が違います。

なので、粘度を変化させるためにローションをすこ~しだけ入れたりするのも面白いと思います。

あと、ミルククラウンを撮影するのに、本当のミルクよりも飲むヨーグルトを使った方が綺麗に出来た!なんて話も聞いたことがありますが、真偽の程は・・・(~_~;)

まあ、いずれにせよ色々と工夫をしないと綺麗なものは撮影できないよ~ってことなんです。

で、下の写真なんかは結構面白いと思った一枚。
なぜかというと、水面に水滴が表面張力によって浮いてるんですね~~~\(^o^)/

これって面白くないですか?
水に水が浮く瞬間ってあんまり見れませんよね?そんなことないのかな(~_~;)

で、書き忘れましたが、撮影するときにはマクロレンズを通常使うのですが、マクロレンズは被写界深度が非常に浅いのでピントあわせが難しいんです。

水滴が跳ね上がったときやクラウンが出来たときなどは、全てにピントを合わせるとしたらかなり絞り込まなくてはいけません。
しかし絞り込むと、その分シャッタースピードが落ちてしまいます。

なので、結構絞り込んでも早いシャッターが切れるほどの明るさが必要なんですね。

今回撮影したときには、ムービー撮影で使うライトとアイランプを併用して設置しました。


こんな感じですね。

650Wのライトが3灯
500Wのライトが4灯

合計で、約4000W程度です。

ライトをもっと水滴が落ちる場所に近づければ、さらに絞り込ませられます。
ライトのW数も、もう少し少なくても良いかと思います。

ただ、タングステンの定常光で撮影する場合には発熱量がハンパじゃないので気をつけないと・・・。大変なことになります。

これだけライトを置くと紙なんてすぐに燃えそうなほど熱いです(笑)
カメラも近づけて長いこと撮影すれば壊れるのでは?

レンズの接着剤も溶けそう(~_~;)

撮影の際にはライトに極力カメラを近づけない工夫などをしてくださいね。

ちょっと変わった形としては、大きな水滴の上に小さな水滴が落ちた瞬間。
へ~~~。
こうなるんだ~。って感じですよね。

あと、今回使ったカメラはフルサイズのカメラなので被写界深度がAPS-Cサイズのデジカメよりも浅いんです。

なので、結構絞り込まないとマクロレンズで撮影する場合にはシャープな画像は得られません。
あまり明るくない場所で被写界深度を深くしたい場合はコンパクトデジカメで撮影するのが一つの方法です。

コンパクトデジカメは撮像素子が小さいのでビックリするほどマクロでも被写界深度が深いんです。

最近は連射機能が付いているコンパクトデジカメもあるようですから、比較的撮影し易くなっているかも知れませんね。

クラウンを撮影するのが目的であれば、液体の粘度と下の受け止める液体の深さに気をつけることだと思います。

深い水深だとクラウンにはなりにくいです。というか、深い場合にはそれなりの高さから水滴を落とさないとクラウンにはなりません。

ですので、非常に浅い水深に対して水滴を落とすと成功します。

せっかくですので、クラウン以外にもどんな形になるのか、色々と撮影してみるのも楽しいかと思います。

私は、不規則な水滴によって発生する様々な形に魅了されました。

で、ミルククラウンの写真が無いじゃないか!というツッコミがあるかと思うのですが、仕事上の都合で写真がUP出来ていないことをお詫びいたします。申し訳ありません。

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この記事を書いた人

Orcaのアバター Orca 管理人

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My job : Photographer,Drone Pilot

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プロフォトグラファー歴20年になります。ブログ歴は15年。写真やドローン関連を中心に気になる情報を備忘録として書いております。
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