AERA dotで撮り鉄に関する記事が続けて掲載されています。
・「撮り鉄」にカメラを向けられた車掌のホンネは?
・場所取りばかりで撮影方法が他人と同じ「撮り鉄」は、もはや思考停止? いい写真の条件とは
学生時代に、とある写真コンテストの審査会場におりました。
審査会場では審査員である写真家の方々の審査の過程をずっと拝見しておりました。
ふと、一枚の写真を一人の写真家の方が手に取り、「こういう写真は絶対にダメだ。絶対に選んではいけない!」と見学をしていた私達に見せた写真があります。
『自由人』というタイトルがつけられたその写真は、若者が線路に座り込んでいるところを、線路上から撮影された写真でした。 (おそらくローカル線だと思います)
「こういう写真は審査会場に持ち込む前にスタッフが外しておくべきだ!なんでここに置いてあるんだ!」とも話されていたように記憶しています。非常に怒っていたことを覚えております。
今でもグーグルで「線路 撮影」で検索すると沢山の似たような写真が沢山出てきます。
こういう写真ですね↓
少し前に松本伊代さんと早見優さんが線路上でツーショット写真を撮影しネット公開し問題になったことがありましたが、20年以上前の学生時代の私には、その先生がそれほどまでに怒っているのを理解できませんでした。撮影した場所は廃線した線路かも知れないし・・・。そんなことを考えていたようにも思います。
応募されたその写真1枚だけではローカル線なのか廃線の線路上なのかは分かりません。もしも廃線の場所だったとしても見ている人はそうは思わないかも知れない。写真コンテストにそういった写真を選んでしまったら、線路上で撮影するという行為を主催者が認めることにもなるし、助長させることにも繋がってしまう。そういうことなんだと思います。
さて、撮り鉄に話を戻すと、マナーを守って撮影されている方々がほとんどだと思いますが、ごくごく少数の方々が「フラッシュ使用禁止」となっていても運転手に向かってフラッシュを焚いたり、「三脚禁止」「脚立・足場禁止」となっている場所でも三脚を立てて撮影する方がいるようです。
そして論外ですが「黄色線」から出て撮影する人も・・・。
こういうことをする心理というのは「良い写真が撮りたい」「他の人と違う写真が撮りたい」という気持ちから出てくるんだと思います。
ただ、そうやって規則やルールを破って撮影された写真は、本来は誰にも評価されるべきでは無いんだと思います。その写真を評価する人がいると、似たような写真を撮ろうという人が出てきてしまう。特に今はSNSの時代ですから、より多くの人に共有し共感や驚きを与えたいと悪い方向に頑張ってしまう傾向があるのかも知れません。
私が20年前に写真家の方に「こういう写真は絶対にダメだ。絶対に選んではいけない!」と言われた記憶が、こういった機会に鮮明に思い出されます。
まだフィルム時代でありSNSなんて言葉も生まれていなかったあの時に、厳しく教えて頂き感謝です。今の時代だからこそ、あの時の話が昔以上に理解できるようになりました。
余計な話が長くなりましたが、土日に気になった写真関係の記事を下に貼り付けておきます。
「撮り鉄」にカメラを向けられた車掌のホンネは? 「事故になれば駅員の責任…」 〈dot.〉
場所取りばかりで撮影方法が他人と同じ「撮り鉄」は、もはや思考停止? いい写真の条件とは 〈dot.〉
写真マニアに贈るパーフェクトなクリスマスプレゼントはこれだ | TechCrunch Japan
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