これは面白い! 東芝が複数枚の写真を合成してノイズを除去する技術を発表。デジカメ無限高画質技術。

もうかなり前の記事になりますが、複数の写真を使ってノイズを除去する技術がいつごろから始まったのかを記録しておくために残しておこうと思います。
高感度でノイズが多い写真をコンポジットしてノイズ除去するのはiPhoneなどでは、いまや当然の技術。使っている方々の多くは、そんな技術が使われているとも知らずに撮影していますが。
2023年現在、iPhone14が発売されおり、手ぶれ補正やらノイズ除去やら、背景ぼかしやら、カメラ機能に関して留まるところを知らないほどの技術の進歩です。
ただ、今回このエントリーで書いた、コンポジット法によるノイズ除去はスマートフォンカメラにおいて絶対的な肝になっている技術ですから、記録として留めておきますね。それでは以下は元記事になります。

東芝が無限高画質技術を発表しました。
簡単に言えば高感度で撮影したノイズだらけの写真も複数枚の画像を合成することでノイズを抑えられるという技術。
ノイズは生成された画像にランダムに入り込むので複数枚を重ねることでランダムに入ったノイズだけを除くことが可能になるんです。

従来から各メーカーともに数枚の撮影画像を合成する電子式手ブレ補正技術が実用化されていますが、撮影画像を一旦とどめておくメモリが必要なので合成枚数に限界があり、今回東芝はその問題をクリアーし何枚でも合成できる技術を確立したと発表したわけです。

既にソニーはマルチショットNR(ノイズリダクション)という名称でデジタルカメラに搭載しています。
ソニーの場合は6枚の写真を合成してノイズリダクションするのですが、この6枚という枚数制限が無くなり何枚でも合成できるという点で無限高画質技術は優れているということですね。
この限界を無くしたというのは凄いですね~。色々とまだ問題は残っているでしょうが実装されるのが楽しみです。

東芝のリリース書類は以下のリンクからどうぞ。

既に複数枚の写真を合成してノイズリダクションする技術というのはソニーがデジカメに搭載する前から一般的で、例えば「Photoacute」というソフトを使えば誰でも簡単にその技術の恩恵を受けることが出来ます。
無料でトライアルも出来るソフトですから興味のある方は試してみると良いと思います。

かなり昔に私も試したことがありますが、以下の様な結果が出ました。
ISOを高感度設定にしてノイズだらけの写真ですが複数枚コンポジット(合成)することによって左のノイズだらけの写真が右のようにノイズ除去されます。

上の写真で試した時には20枚連続で撮影して、その20枚をコンポジットしてノイズリダクションしました。
基本的には枚数が多いほうがノイズだけに関して言えば結果は良好になります。6枚と20枚とではノイズ除去の結果は大きく違ってきます。

また、「Photoacute」を使わなくても古いバージョンのPhotoshopでも同じことが出来ます
わざわざ新しいソフトをダウンロードしなくてもPhotoshopでも試せますのでもしも興味のある方はどうぞ。
やり方を含めて昔の記事(以下のリンク)を辿って頂ければ詳しく書いています。


で、話は戻って東芝の無限高画質技術ですが以下の点が気になります。

東芝の技術のキモは以下の部分

当社独自の高精度動き検出技術で手ブレを補正しながら画像1枚分のメモリで順次合成することで、ノイズが少なく鮮明な画像の生成を実現しました。

1,複数枚の画像を合成するので三脚にでも設置しなければ通常はブレが発生します。そのブレをどの程度補正してくれるのか。

2,1枚分のメモリで順次合成していくことで大きなメモリを必要としない点が無限合成を可能にしたのだろうが処理スピードはどの程度まで可能なのか。つまり10コマ/秒で撮影された20コマの写真を合成することが可能なのか。

3,実装される最初のスマートフォンやデジカメは何になるのか?

まあ、この技術がiPhoneとかに実装されたら話題になるでしょうね~~~。
是非実装してほしい。

既にブースト撮影という連射機能が搭載されていますから複数枚撮影は問題ないW
夜景写真などは夜の撮影ですからスマートフォンで撮影すればノイズだらけになるわけですが、ブースト撮影して10~20枚程度の写真を東芝の無限高画質技術で合成!
今までには見たことのないノイズ除去された綺麗な夜景写真がスマートフォンでも撮影可能!ってな時代がすぐ目の前に来てるわけですね。

素晴らしい。

最後に別カットの複数枚コンポジット(合成)でのノイズ除去画像を貼り付けておきます。
コレぐらい差があるんですが、これがスマートフォンで何も操作すること無く可能になったら凄いかも。

元画像の1枚です↓

20枚合成させたもの。
左がソース画像の1枚。右がノイズ除去された画像。

結構違いますよね~。
ソニーのマルチショットNR(ノイズリダクション)システムも出た当時は凄いと思いましたが、6枚という限界を突破し何枚でも合成できるとなるとスマートフォンやコンパクトデジカメの高感度領域撮影の基本的な考え方が変わってくるかもしれませんね。

ただ、これはあくまで合成ですので被写体が一定の速度以上で動いている場合などには不適な場合が多々出て来ます。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

Orcaのアバター Orca 管理人

Nickname : Orca   
Gender : man 
My job : Photographer,Drone Pilot

CERTIFICATION
アドビ認定Photoshopエキスパート(ACE)
JUIDA無人航空機操縦士
第二級陸上特殊無線技士
アマチュア無線技士

プロフォトグラファー歴20年になります。ブログ歴は15年。写真やドローン関連を中心に気になる情報を備忘録として書いております。
d.bibouroku@gmail.com

コメント

コメントする

もくじ