TOP未分類/写真・カメラ関係含む

水道水やホウレンソウを食べたことによる内部被爆について ベクレルとシーベルトの関係性

今回は先日書いた「関東地方の被害と放射能問題について」の続きになります。また今回書いた内容は東京大学准教授・中川恵一先生から学ばせて頂いた内容が中心になっております。


◆内部被爆

今日は水道水に放射性ヨウ素131が検出されたと報道がありました。
なぜ、乳児は飲用に気をつけろ!と告知されているのか。


それは「放射能(Bq:ベクレル)」から算出される「被ばく量(Sv:シーベルト)」の値が年齢によって変化してくるからです。

今まで報道で良く使われていたシーベルトという単位は放射性物質から放出される放射線による人体に影響を与える被爆量のことです。
飲料水やホウレンソウは、そのもの自体が放射能を発する放射性物質になっていますので、ベクレルという単位で表されています。
しかし、結果として人体に与える被爆量はシーベルトになりますので、ベクレルという単位からシーベルトを算出する必要があります。



「放射能(Bq:ベクレル)」と「被ばく量(Sv:シーベルト)」の関係性について。


内部被爆を考えるときにはベクレルとシーベルトの関係性を知っておく必要があります。

食物に含まれる「放射能(Bq:ベクレル)」が、それを摂取する私たちにどれだけ「被ばく量(Sv:シーベルト)」を与えるかは、放射性物質の種類、取り込み方(吸引か経口か)、私たちの年齢などによって変わります。これらを考慮すれば「放射能(Bq)」から「被ばく量(Sv)」に変換できます。



ちなみに今回問題になっている放射性物質は以下。

よう素-131 (半減期は8日)
セシウム-134(半減期は2年)
セシウム-137(半減期は30年)

http://www.meti.go.jp/press/20110320003/20110320003.pdf
「東京電力福島第一原子力発電所敷地内(事務本館北側)の核種分析結果について 」によるもの。


※ヨウ素は(I)、セシウムは(Cs)で表される。

※放射性セシウムの半減期が30年といっても、排尿や代謝によって体外に放出されます。その結果、人体に影響を及ぼす、実効的な半減期は100日程度といっていい。
(東京大学准教授・中川恵一先生)




ヨウ素(I-131)の「変換係数(μSv/Bq)」は、年齢によって変化します。
以下の表が年齢別の変換係数一覧

0歳

0.140

1~6歳

0.075

7~14歳

0.038

15~19歳

0.025

大人

0.016


実際に変換係数を使ってシーベルトを算出してみます。

例)
ホウレンソウ中に観測されたヨウ素-131の最大値として、1kgあたり15000Bqあったとします。そのうち100gを摂取した場合に受けるシーベルトは以下のようになります。

年齢

ベクレルに変換係数をかけて
シーベルトを算出

被爆量
(マイクロシーベルト)

0歳

15000×0.1×0.140

210

1~6歳

15000×0.1×0.075

112.5

7~14歳

15000×0.1×0.038

57

15~19歳

15000×0.1×0.025

37.5

大人

15000×0.1×0.016

24



同じ量のホウレンソウを食べても0歳の乳児の方が(乳児はホウレンソウを食べられませんが・・・)大人の約9倍被爆することがわかります。

これは、ホウレンソウだけでなく、水道水に含まれるセシウムやヨウ素でも同じですから、今回金町浄水場(葛飾区)の水道水から乳児向けの飲用基準の約2倍に当たる放射性ヨウ素131を検出したというニュースになるわけです。大人であれば問題なし。

小さなお子様をお持ちの方にお願いですが、1歳になってしまえば、被爆量はほぼ半減しますからパニックにならずに落ち着いて行動していただければと思います。
小学校に入学しているお子さんであれば乳児の1/4になります。



ヨウ素以外の変換係数は、東京大学准教授・中川恵一先生によれば、
Cs-134(セシウム134)の「変換係数」は、大人で0.019μSv/Bqとのこと。

おそらくセシウムに関しても乳児に関しては9倍近い数値になるのかと思います。もしも詳しい方がいらっしゃいましたらご教授頂ければ幸いです。


参考までに今回問題になったホウレンソウの記事と水道水の記事。

 厚労省によると、茨城県高萩市のホウレンソウからは放射性ヨウ素が1キログラム当たり1万5020ベクレルで、同省の基準値(同2000ベクレル)の7倍強。放射性セシウムも同524ベクレルを検出され、基準値(同500ベクレル)をわずかに上回った。日立市や東海村などのホウレンソウからも基準値の3~7倍程度となる放射性ヨウ素を検出した。

 福島県川俣町で採取された原乳からは放射性ヨウ素が同932~1510ベクレルが検出され、基準値(同300ベクレル)の3~5倍だった。一部の原乳からは放射性セシウムも基準値(同200ベクレル)を下回るものの、同18.4ベクレルを検出した。



2011/3/19 18:45 日本経済新聞
「茨城産ホウレンソウ、福島産原乳から基準超す放射能  官房長官会見、県は出荷停止要請



水道水から放射性ヨウ素=乳児飲用基準の2倍-東京都

 東京都は23日、金町浄水場(葛飾区)の水道水から乳児向けの飲用基準の約2倍に当たる放射性ヨウ素131を検出したと発表した。同浄水場の供給先の23区と武蔵野、町田、多摩、稲城、三鷹の5市に居住する住民に対し、乳児の水道水摂取を控えるよう要請した。

 都水道局は、同基準について「長期にわたり摂取した場合の健康影響を考慮して設定したもので、代替となる飲用水が確保できない場合は、摂取しても差し支えない」と説明。石原慎太郎知事は「今後も継続して検査結果を公表していくので、水の使い方を冷静に行ってほしい」と呼び掛けた。

 水道局は、福島第1原発の事故との因果関係に関しては、「どう水源に影響したかは分かりかねる」としている。

 食品衛生法に基づき定められた、乳児向けの飲用基準の暫定的な指標値は1キログラム当たり100ベクレル。22日午前9時に同浄水場で採取した水道水からは2倍以上の210ベクレルが検出された。23日午前9時採取分では190ベクレル(速報値)だった。乳児以外向けの基準値300ベクレルは下回っている。放射性セシウム137は検出されなかった。また、同水道局の他の浄水場の放射性ヨウ素の値は、22日午前9時時点で朝霞浄水場(埼玉県朝霞市)では検出されず、小作浄水場(東京都羽村市)が32ベクレルだった。

2011/03/23-16:16 時事通信社
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2011032300563








【関連するタグ】

【ポストカード写真】 Photo by 管理人(Orca)

<<絶望の淵から希望を求めて ~今伝えたいこと~ Vol.1亘理町 3.11東日本大震災 | ホームへ | 関東地方の被害と放射能問題について>>
通りすがりのものです

変換値はわかりやすく役立ちました
ただ、この規制値は、原子力災害が起こった場合のもので通常時は水道水が10ベクレルです。
食べ物についてはヨウ素とセシウムの合計値が370ベクレルを超えるものは輸入禁止措置が取られます
現在は災害時であるので放射性物質がでますが、このくらいの量、期間なら食べたり飲んだりしても許容されますと国やマスコミがきちんと説明、発表するべきかと思います
2011/04/03 17:38 | 通りすがり #- | [edit]
通りすがりさま

変換式は東京大学の中川先生から伝授していただいたものです。
やはり専門の先生は凄いですね。

文献を読んでも私なんかは理解できませんが、先生が分かりやすく解説してくださいました。
輸入禁止措置の話、ありがとうございます。

私自身勉強不足でまだまだ至らない所が多々ありますが、色々とご教授頂ければ嬉しいです。
今後ともよろしくお願いいたします。
2011/04/04 23:44 | ☆Orca☆ #- | [edit]
  • 【】
【// :】
| ホームへ |