誤差の無い時計 日差ゼロは可能か?
現在、機械式時計は数本所有しておりますが、中でも一番のお気に入りが、なんとも中国製ムーブメントを使用したケンテックス社のジョルジョ・ロッシという時計。
ネットなどでは1万円を下回る破格値で売られている時計です(^_^.)
スイス製の時計も持っているのですが、スウォッチなどを除けば、スイス製ムーブメントの10分の1以下の値段で買えてしまう中国製ムーブメントに最近、非常に魅力を感じています。
耐久性などに問題があるとは言われているものの、本当に巷で言われているほどダメなムーブメントなのかをちょっと試してみました。
実験に使用したのは、ジョルジョ・ロッシの時計に、先日作り上げた、自家製タイムグラファー(びぶ朗)。
タイムグラファーは先日ブログでも書いた100均を最大限に使った自家製ハードです(^^♪
普通、中国製ムーブメントと言うと、1日の誤差が60秒!とも言われています。
良いものでも10~20秒ぐらいだと・・・。
と、言うことで、時計をびぶ朗で計測した結果、やはり10秒ほどの誤差が出ていました。
そこで、時計の緩急針をいじって歩度調整をしてみます。
その結果が、下の画像です。
点で表された横線が一直線であれば誤差がゼロを意味し、
上方向に向くと「進み」
下方向に向くと「遅れ」
を表しています。

若干進み気味ながらも、このグラフを見る限りでは、1日の誤差が2秒ほどに調整することが出来ました。
ただ、時計というのは、縦にしたり、横にしたりすることで、進み方が変わって来ます。
上記の画像は平置きの場合。
下の画像は12時の部分を下にして、地面に対し垂直に立てた状態です。

これは6時の部分を下にして、地面に対し垂直に立てた状態です。

これは3時の部分を下にして、地面に対し垂直に立てた状態です。

これは9時の部分を下にして、地面に対し垂直に立てた状態です。

これで、分かるように、時計の置き方、正確には姿勢差によって進み具合が変わって来ます。
しかしながら、ここでは、平置きの状態で誤差ゼロを目指してみます。
何度か、微調整をした結果、なんと、下記の状態に!!!

ほぼ、誤差がゼロです。
クォーツ時計に迫る正確さが出ました。
中国製ムーブメントでも追い込んでやればここまで出来るということを証明できて嬉しいです。
10倍以上もするムーブメントと同等、もしくはそれ以上に正確な時計になりました。
中国製ムーブメントもしっかりと微調整してあげれば信頼できる時計になるのではないでしょうか?
まあ、耐久性や、その他もろもろ問題点は多少はあるでしょうが。
しかし、確実に言える問題点がひとつあります。
それは、この日差ゼロに調整された時計ですが、姿勢差を抜きにしても、腕に付ければ、遅れ気味になるのです。
それが何故なのかは、明日。